588 思い出に愛を結んで リー・ウィルキンソン

思い出に愛を結んで (ハーレクイン・ロマンス)

思い出に愛を結んで (ハーレクイン・ロマンス)

カールはやりたかった仕事を見つけたが、それには妻が必要だった。婚約はしていたものの、破綻してしまったために、カールは姉のキャシーに助けを求める。嘘をつくのは、仕事に適任であることが証明されるまでと言う約束で、渋々キャシーはしばらく弟の妻の役を引き受ける。
アパートを引き払い、指定された場所に向かう途中でキャシーはロスと出会う。二人は惹かれ合い、一夜を共に過ごしたが、キャシーが目覚めた時、既にロスはいなくなっていた。
カールがインストラクターを務めるコテージに到着したキャシーは、ロスがそのコテージのオーナーであることを知る。ソウルメイトだと思った相手は、私を不道徳な人妻だと蔑んでいる。
ロスはキャシーを憎みたかった。しかし、カールのキャシーに対する愛情が、新妻に対するものと違うことを不審に思ったロスは、二人の部屋に忍び込み、二人が別の部屋で寝ていることを知った。
事ある毎に、ロスから軽蔑の言葉を浴びせられて、疲労困憊したキャシーは、部屋に歩いて帰ろうとして、道に迷い、あわや凍死になる所をロスに救われる。部屋に戻ったキャシーは、深く眠り込み、起きて来ないキャシーを心配して部屋を訪れたロスは、キッチンでカールの書置きを見つけた。そこには、姉さんという言葉があった。ロスは全てを理解したが、怒りは収まらなかった。
それでも、キャシーが未婚であるという真実と、弟を思う心、そして彼女と過ごす時間の素晴らしさに、彼の怒りは溶けて行った。
キャシーは蔑みの言葉を吐きながら、誘惑するロスに抵抗できない自分が怖かった。ここから逃げだしたい。
ロスはキャシーに全てを知っていることを明かし、彼女の謝罪を受け入れ、プロポーズした。キャシーは夢が叶ったことを知った。


嘘は嫌いだけど、弟の頼みは断れない。でも、まさか運命の男性が現れたと思った時に、真実を話すことができないなんて思わなかった。絶望する彼女は、諦めを感じていたが、彼は謎を解明し希望を見出すという話です。