589 甘すぎる誘惑 ビバリー・バートン

甘すぎる誘惑―狼たちの休息〈24〉 (ハーレクイン・スポットライト・プラス・エクストラ)

甘すぎる誘惑―狼たちの休息〈24〉 (ハーレクイン・スポットライト・プラス・エクストラ)

母が他界した12歳の時に、ローザンヌの世界は崩壊した。継母の苛めに耐えられず家出したローザンヌは、17歳の時妊娠した挙句、恋人に捨てられ子供を里子に出した。寂しさに耐えられず、また恋したローザンヌは、恋人に騙され、盗みの共犯として投獄され、5年の懲役を受ける。人生を立て直そう。ローザンヌは、必死で働き、やっとペデル社の受付の仕事を得た。そして、ある日、社長の娘オードリーから仕事を依頼される。オードリーのカードを使って、あちこちを旅行して買い物をするだけで、報酬をくれるという。ローザンヌは、里子に出した娘の消息を知りたかった。それを調べるには、大金がかかる。心の声に耳を塞いで、ローザンヌは仕事を引き受けた。
ドムはボスからペデル家の放蕩娘オードリーの捜索を依頼された。カードの支払い記録を辿って、彼女を見つけたドムは、彼女に惹かれる自身に驚く。言葉巧みに彼女に近づいたドムは、部屋まで彼女を送って行き、異変に気付く。ナイフを持った見知らぬ男に襲われた彼女は、ドムと共にペデル家に行くと告げ、彼女がオードリーでなかったことが判明する。
逮捕歴があるローザンヌは、最有力容疑者だった。だが、再度ローザンヌが襲われた時、ドムは彼女を信じることを決意する。
やがて、ローザンヌに身代わりを依頼した女性が、オードリーの個人秘書メーガンであったことがわかり、彼女が休暇を取って南米にいることがわかる。
メーガンは転々としながら、危機感を感じていた。多分、もう家には帰れない。新しい身分証明書と現金が必要だ。彼女は依頼者に、要求を突きつけ、保険として弁護士に手紙を預けることを話した。
ドムはメーガンの宿泊するホテルを捜し出し、訪ねるが、到着した時、彼女は既に事切れていた。次に狙われるのは、ローザンヌだ。
警察は、ローザンヌを囮に使うことを提案する。ローザンヌは、メーガンから手紙を受け取ったと、容疑者たちに電話して、罠を仕掛けた。
手紙を買い取りたいと言って来たのは、ペデル家の執事だった。
ローザンヌは、指定された場所に向かったが、車から出て来たのは、オードリーの父親だった。ローザンヌは、彼が、娘のろくでなしの恋人を殺そうとして、誤って娘を撃ち殺してしまったことを知る。彼はローザンヌに銃を向けたが、警察に踏み込まれて、自殺する。
ドムは、ローザンヌのために、彼女の娘を見つけ、ローザンヌにプロポーズした。娘メイは視力に障害があったために、里子に出されていなかった。二人はメイを引き取り、息子も生まれて、夢見た家族を手に入れた。


運命に翻弄され、過酷な人生を歩んで来た女性が、幸せを手にする話です。