慰安婦のはなし

ニュースでもこの話が出ると外交問題がクローズアップされますが、問題にすべきは女性が売り物にされたという事なんだと私は思います。半世紀前は貧しい家に生まれた娘は親や男たちにそういう待遇を受けていたんです。現代でも売っているものを買って何が悪いと言う男も多いですね。
男たちは内地でも外地でも女を買うことを罪悪だとは思っておらず、対価を支払いさえすれば不足はないと信じていたのですね。
男尊女卑の国、日本では少し前の時代には女に学問は必要ではないと習い事をさせ、良妻賢母になることだけが幸せなのだと、「三界に家なし」という教えを押しつけていたのです。
そうやって女を男の奴隷として扱っていたのです。
男は男として生まれただけで偉いのだと、自身がその女の腹から出て来たことも忘れてプライドを守ってきたのです。
外に出れば七人の敵がいるだのとのたまって、仕事だけしていれば他に何もしなくてもいいのだとふんぞり返っていた男たちは、今や社会進出した女たちに何も言えなくなりました。
戦時中慰安婦の扱いを受けたアジアの女性たちは自国の女たちと同じ扱いをされただけだったのです。あの時代にはそれが普通だと彼らは間違った認識をしていたのでから。
でも、戦後生まれた女性たちが産んだ息子たちは、教育を受けた母親に育てられています。
性別が違うというだけで優劣を決めるような人間には育っていません。
性産業というものは簡単には無くならないとは思いますが、人間を売り買いできるという間違った認識を持たないように働きかけることは重要だと思います。
日本の男の女性蔑視を根底から叩き潰すべきです。
誰だってその女の腹から出てきているのですから。