590 夜明けのまえに ダイアナ・パーマー

夜明けのまえに (ハーレクイン・プレゼンツスペシャル)

夜明けのまえに (ハーレクイン・プレゼンツスペシャル)

フィービーとコルテスは惹かれ合っていた。二人は何の約束もしていなかったが、コルテスの言う年齢差や肌の色の違いなど、フィービーにとって何の障害にもなりえなかった。
しかし、突然コルテスはフィービーに、自分の結婚の記事の切り抜きを送りつけ、フィービーの心は砕け散った。
3年後、博物館の館長となったフィービーは、不審な電話を受け取った。発掘場で古代の骨が見つかり、建築業者が隠匿しようとしているという話だった。その男は、フィービーにその骨の鑑定を依頼したいと言った。だが、翌日、その男は他殺死体で見つかった。捜査にFBIが加わることとなり、派遣されて来たのはコルテスだった。
コルテスはフィービーを愛していた。だが、弟が亡くなり、弟の恋人が妊娠していることが、彼の人生を狂わせる。恋人は産むことを拒み、それを阻止するため、コルテスは彼女と結婚するよう、母に命じられる。だが、息子が生まれると、彼女は自殺した。それから、コルテスは自分が愛する女性を捜すが、彼女を見つけることはできなかった。
コルテスはフィービーに3年前に何があったのかを説明して、理解して欲しかった。そして、もう一度彼女とやり直したいと思っていた。しかし、フィービーは彼の話を聞こうとせず、怒りを滾らせている。
コルテスはフィービーに危険が迫っていることを知っていた。
人づてに、コルテスが息子を連れていることを聞いて、フィービーの胸は張り裂けんばかりだった。彼のように、自分を女だと感じさせる男はいない。でも、それは過去の話なのだ。
だが、コルテスの口から状況を聞いて、フィービーは彼が犠牲者だったことを知る。それでも、心を踏みにじったという事実は変わらない。彼を信頼することなど、まだできない。
狙撃されて、一命を取り留めたフィービーは、抗う間もなく彼の部屋に滞在を余儀なくされる。
犯人は全ての罪を負わされそうになって、共犯の男を殺し、その繋がりを知る最後の人物フィービーをも殺そうと決意していた。拉致されたフィービーは、頭に拳銃を突きつけられたが、機転を利かせて、難を逃れた。だが、森の中に置き去りにされて、フィービーは、霙が降る中を歩くしかなかった。
コルテスは呪医である父の助けを得て、フィービーを見つけ出す。犯人は、刑務所よりも、自殺を選び、事件は終わった。
コルテスは二度とフィービーから離れる気はなかった。彼は、彼女が抵抗しようとも来週には結婚すると宣言し、彼女に愛を誓った。


運命に切り裂かれた二人は、再会し、ハッピーエンドを迎えるという、いつものパターンです。結構ホットですよ。