484 夜明けの誓い アン・マカリスター

夜明けの誓い (ハーレクイン・ロマンス)

夜明けの誓い (ハーレクイン・ロマンス)

PJは気ままなサーファーで、アリーは彼の通う店のウェイトレスだった。二人はデートさえしたことはなかったが、アリーの自由のために結婚する。父親の干渉から逃れ、アリーは自分の可能性を見つけ、成功を手にした。しかし、10年後、父が倒れ、アリーは自分を勘当した父に会いに行き、自分に欠けているものがあることに気付く。父の主治医ジョンにプロポーズされたアリーは、今まで放置していた結婚を解消しようと決意する。PJは、一族の会社の社長に納まっていた。突然訪ねて来たアリーに、PJは離婚するつもりはないと答える。PJは家族に結婚を打ち明けていた。そのことにアリーは茫然とする。PJの家族は、温かくアリーを迎え入れ、家族の一員として歓迎した。それは、昔アリーが本で読み憧れていた世界だった。兄弟や甥、姪、祖母、伯母たち。お互いに愛し合い、思いやる親族たち。PJはアリーの話を親身に聞き、称賛してくれた。アリーの心は、すっかりPJに魅せられ、彼を愛していることを認めさせた。しかし、再度の発作が起きたと連絡が来た時、アリーは罪悪感を感じた。PJはアリーを支え、病院に同行したが、父の身体を心配するアリーはPJが病室に入ることを拒んだ。父に精神的な打撃を与えたくない。父は私とジョンの結婚を待ち望んでいる。病室の外で、父の手を握り、ジョンと抱擁するアリーを見て、PJは身を引くことを決める。彼女を愛している。しかし、彼女の幸せを一番に望んでいる。立ち去ったPJは、離婚届けにサインしてアリーに送った。アリーはジョンに結婚できないことを告げたが、ジョンは予想していたと答えた。父はアリーの態度から、何かを勘づいて尋ねる。アリーは父を気遣いながらも、愛する人がいること、既に結婚していることを打ち明けた。父は理解し、行くよう言った。PJは傷心を抱えて、逃避していた。アリーはPJを探し出し、彼の腕に飛び込んだ。


家庭を築くことなど、考えられなかった未熟な二人は、成熟し大人になった。そして、形だけだった結婚が、本物に変わる。