483 誘惑の湖 リンダ・ハワード

誘惑の湖―愛なき誘惑〈2〉 (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)

誘惑の湖―愛なき誘惑〈2〉 (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)

傘下の企業から国家機密に関するプログラムの流出が発覚し、ロバートは自ら犯人逮捕に乗り出した。ターゲットは、社長を務めるランドンと、マリーナを経営するエヴィーだ。FBIからの援護も得て、ロバートはアラバマに向かう。実物のエヴィーを見た時、ロバートの血は滾った。彼女を手に入れたい。ランドンの情婦かもしれない女に欲望を覚えることに嫌悪しながら、計画のために必要なら自身の肉体を利用することに躊躇いはなかった。彼女に惹かれる気持ちと、彼女の無実を証明したい気持ちにロバートは苛立った。
エヴィーは18歳の時、幼馴染マットと結婚したが、翌日未亡人となった。それは、エヴィーを別人に変え、心を閉ざして生きる術を彼女に与えていた。しかし、その壁をロバートは粉々に打ち壊し、彼女を手に入れる。だが、ロバートが張り巡らしていた策略に、気付いた時、エヴィーは打ちのめされ、心を閉ざした。エヴィーの心も身体も、自分のものにしながら、プロポーズを断られたことに、ロバートは茫然とする。事件は解決し、エヴィーの関与はなかったことは証明されたが、拒絶されたロバートは去って行くしかなかった。ロバートはこれまで、自身の一部分しか他人に見せていなかった。エヴィーはそれに気付いていたのだ。
ロバートの告白を聞いて、彼の妹は激怒し、馬鹿だと罵ったが、妹の夫は笑った。諭されて、ロバートは自分がエヴィーを愛していることに気付いた。突然やって来たロバートに、エヴィーは驚いた。ロバートの愛の言葉は、エヴィーを歓喜で一杯にした。


「君を忘れる?冗談じゃない。無理だ。君は生身の男を求めているんだろう?よし、僕は君のものだ。悪い面も全部、君のものだ。言っておくが、僕は紳士じゃない。もう紳士のふりをして一日に二回で我慢したりしないぞ」「僕は嫉妬深いんだ。もしも君に近づこうなんていうばかな野郎がいたら、そいつは腕の一本を折るだけですめばラッキーだ」うーん、素敵ですねぇ。