479 愛を禁じた理由 アマンダ・ブラウニング

愛を禁じた理由 (ハーレクイン・ロマンス)

愛を禁じた理由 (ハーレクイン・ロマンス)

エイミは人生を謳歌していた。親友ローリと刺激的な遊びをすることも。ゲレンデの外で滑ろうと言いだしたのは、エイミだった。雪崩が起こった時、エイミは即座に安全な場所に避難したが、後ろをついて来たはずのローリは、背後におらず、エイミの目の前でローリは雪に呑み込まれて行った。ローリの両親は娘を殺したと、エイミを責め、彼女も自身の罪悪感から、世の中の楽しみから自分を遠ざけることを決める。
脇目も振らずに、勉学に励んだ後で、エイミはニックの秘書となった。堅苦しい秘書としての装いは、エイミにとって鎧だった。ニックに誘われ、彼の家に同行したエイミは、ニックの兄ジョナスと出会う。お互いに散った火花は強烈だった。ジョナスに惹かれながらも、エイミは衝動を抑えようと懸命になったが、ジョナスは避けることは不可能だと告げる。これ以上、拒絶を続けることはできない。奔放な自分に屈したエイミは、罪悪感の囁きを無視しようとしたが、それは悪夢となって現れた。やがて、エイミは自分がジョナスを愛していることに気付き、ほぼ時を同じくしてジョナスからの愛の言葉を聞く。一人苦しむエイミは、ローリの家を訪ね、話を聞いて欲しいと懇願するが、ローリの母はエイミを罵り、許すことは絶対にないと追い返した。絶望したエイミは、ふらふらと歩道を横切り、車に接触してしまう。目覚めたときは、病院のベッドだった。自分には、幸せを掴む権利はない。エイミはジョナスに別れを告げた。エイミの母は、療養のため人里離れた別荘に行くように、エイミに言った。一人で静かに過ごすためには、格好の場所だった。一晩ゆっくり眠った後、散歩に出かけたエイミは、別荘に戻って誰かが中にいることに気付く。ジョナスだった。エイミは話すことを拒んだが、ジョナスは納得しなかった。執拗に問いかけられて、エイミは、あの日ローリが無謀な賭けに出て、命を落としたことに気付いた。人は若さゆえ、過ちを犯すものだと、ジョナスは言った。自身を罰することは、もう終わりにすべきだと。エイミはやっと自分を許すことができた。愛を手に入れてもいいのだと。そして、彼のプロポーズにイエスと答えた。


親友が望めなかったものを、手にすることは許されない。彼女は、自身に恋も幸せも禁じた。そして、おしゃれや化粧にも背を向けた。だが、運命の相手は、現れてしまった。困惑、動揺、苦悩とそして高揚も、一気に彼女を攻め立てる。楽しく読めます。