476 涙で別れた過去 ペニー・ジョーダン

[rakuten:surugaya-a-too:11012393:detail]サーシャは孤独だった。誰でもいいから、愛して欲しかった。しかし、その思いが強すぎて、周りを困惑させるばかりだった。友人に誘われた避暑地で、サーシャは素敵な男性を見た。17歳のサーシャは、彼と自分の幸せな未来を夢見、突飛な行動を起こす。ガブリエルは言い寄られることには慣れていた。だが、こんな小娘とどうなるつもりもない。しかし、誘惑しようとするサーシャのしぐさは、稚拙で、妙に欲望を刺激する。ガブリエルはサーシャを愛人にした。着飾らせ、宝石を贈り、意のままにした。サーシャはバージンだったが、理性を失くしたガブリエルは気付かなかった。サーシャはいまだに二人の未来を夢見ていた。一年が過ぎ、完璧のはずだった避妊に失敗したことに気付いたサーシャは、ガブリエルの心を知ろうと、何気ない質問をする。ガブリエルは辛辣だった。これは、ただの欲望で、愛などではなく、飽きれば終わる関係だ。そして、娼婦の彼女に彼の子供の母親は相応しくないと言った。終わりにするしかない。子供のために、サーシャはガブリエルの又従兄カルロに助けを求めた。カルロはサーシャの妊娠にすぐ気付き、二人を守るため、結婚すると言った。カルロはサーシャが心を癒す手助けをし、生まれた双子を自分の子として愛し、育てた。10年後、カルロは重い病に倒れ、亡くなったが、所有していたホテルの全てが人手に渡っていることを知らされる。子供たちに不自由な思いはさせたくない。しかし、所有者となったのはガブリエルで、子供たちの後見人となっていることを聞かされ、サーシャは愕然となった。彼は復讐するつもりだ。ガブリエルは自分のものだったサーシャが、カルロの妻になり、子供を産んだことを許すつもりはなかった。借りは返してもらう。だが、サーシャの身体を征服しても、心は苦かった。そして、子供たちの誕生日を聞いた時、自分と交際中に、カルロと密通していたと思い込む。母親に捨てられ、愛情のない中で育ったガブリエルにとって、全ての女は欲深で、醜悪でなくてはならなかった。しかし、やがて事実は、サーシャが立派な母親であり、素晴らしい女性であることを、ガブリエルに知らせる。そして、双子が自分たちの真実の父親はガブリエルかと尋ねに来た時、全てが変わる。双子は彼が父親なら嬉しいと言った。初めて、ガブリエルには真実が見えた。サーシャにとって、自分が唯一の男で、自分は彼女を愛している。だが、サーシャはガブリエルの愛の言葉を聞き、プロポーズされても、動かなかった。彼と結婚しても、うまく行くとは思えない。子供のことを第一に考えなければいけない。ガブリエルは自分が生まれ変わったことを、サーシャに示した。サーシャの意見を尊重し、控え目な態度で子供たちの生活に介入して行った。クリスマスにガブリエルはプレゼントを持って、サーシャを訪ねる。それは、家族の絵だった。ガブリエルはサーシャの妊娠に気付いていた。だが、サーシャはそれがまた、ガブリエルの不審に繋がるのではと恐れていたのだ。ガブリエルは、彼女に愛と信頼を見せ、サーシャは彼をずっと愛し続けていたことを明かす。


子は鎹って話かな?結構、面白かったです。