405 アンダルシアの誘惑 ダイアナ・ハミルトン

アンダルシアの誘惑 (ハーレクイン・ロマンス)

アンダルシアの誘惑 (ハーレクイン・ロマンス)

ロージーの母は、既婚男性と恋に落ち、ロージーを身籠った。母は家族も学歴も家も捨てて、一人でロージーを産む。ロージーは母の臨終の時、初めて父親の話を聞いた。祖父母も亡くなり、母も亡くなった今、ロージーには、自分の存在さえ知らない父親しかいなかった。ロージーは母が愛し続けた父に会いたかった。父の屋敷で掃除婦を捜す広告を見つけたロージーは勇気を振り絞り、出かけて行く。首尾よく雇われたロージーは父マーカスがスペインに出かけていることを知って落胆する。
セバスチャンは伯父マーカスが強欲な女に騙されていることで、思い悩んでいた。その女のために屋敷を整える、その監督をするためにトゥルーン・マナーを訪れたセバスチャンはロージーを見て惹かれる。少女のような娘に欲望を覚える自分に、セバスチャンは嫌悪するが、彼女を欲する気持ちは抑えが利かなかった。忘れものを届けに部屋を訪れたセバスチャンは、自制心を失い、ロージーを抱いてしまう。セバスチャンは優しかったが、ロージーは自分を戒めた。違う世界の人を愛してはいけない。母の二の舞だ。
セバスチャンはロージーを守りたいと思い、彼女に相応しいものを与えたかった。避妊しなかったことを理由に、セバスチャンはロージーを手元に置くと言った。断ろうとしたロージーだったが、行き先がマーカスのいる場所と聞いて、考えを変える。セバスチャンは言葉巧みに衣服を買い揃え、身だしなみを整えてやった。ドレスを着たロージーは美しかった。セバスチャンは自分の彼女への強い思いを見つめ直し、ロージーこそ自分が捜し求めていた女性だと確信する。しかし、セバスチャンがプロポーズの言葉を言う前に、ロージーはマーカスの婚外子であることを明かす。セバスチャンの敬愛する叔父が妻を裏切っていたと話すことは、躊躇われたが、これ以上黙っていることはできなかった。セバスチャンはショックの余り、ロージーを罵り、傷つけてしまう。だが、しばらくして冷静になったセバスチャンは、ロージーを疑ったことを恥じた。そして、このことがマーカスの結婚を壊す起爆剤となると気付く。マーカスは母を忘れていなかった。そして、娘がいたことをひどく喜んだ。セバスチャンを信じることができなくなってしまったロージーは、彼を愛しながらも、彼を拒絶する。しかし、セバスチャンは彼女の疑惑を解き、彼女を愛していることをわからせた。


この人の作品も、結構ホットですね。割と好きです。