398 宿命のパートナー ダイアナ・パーマー

宿命のパートナー (シルエット・ディザイア)

宿命のパートナー (シルエット・ディザイア)

ドーソンの父とバリーの母が結婚して、二人は兄妹となった。ドーソンは母から疎んじられて育ち、義母が父を翻弄するのを見て、女性に心を明かすことを恐れた。バリーに惹かれながらも、彼女の気持ちを嘲り、彼女を傷つけることを止められなかった。バリーが欲しい。寝室に現れたドーソンをバリーは拒まなかった。自制心を失くしたドーソンはレイプ同然に彼女を奪い、泣きじゃくるバリーを罵りの言葉で辱めた。バリーは妊娠と流産を経て、男性を恐れるようになり、軽い女の仮面をつけた。多くのボーイフレンドに囲まれるバリーを、ドーソンは軽蔑し、憎んだが、それを嫉妬とは認めなかった。やがて、ドーソンは真実に気付き、自分がバリーの女性としての部分を壊し、深い傷を負わせたことを後悔した。彼女に償いをしよう。決意したドーソンは策略を巡らし、バリーに故郷に帰って来るよう告げる。抵抗したバリーだったが、ドーソンが不能になっていることを知って、承知した。バリーは、不本意ながらも、自分がドーソンのものであることに気付いていた。どんなに傷つけられようと、彼を愛することは止められない。しかし、女性に反応しなくなったドーソンは、バリーに反応を示す。抱きたいと思うただ一人の女が、男、特に自分が触れることに耐えられない女だとは。絶望したドーソンは酔ったまま車を走らせ事故を起こす。病院にいる間に、ドーソンは事実を受け入れた。自分の不能と、バリーの恐怖を乗り越えるためには、二人が身体を重ねる意外、方法はなかった。だが、またしても自制心を失くしたドーソンは、絶頂を迎えた自分をバリーが見ていたことが許せなかった。無防備になった自分を見た彼女を、ドーソンは憎み、行為の後、冷たくなったドーソンにバリーは傷つき去って行った。翌日から、バリーはつわりに悩まされ、妊娠したことを確信する。ドーソンも不可思議な力で、妊娠に気付いていた。やってきたドーソンは、子供のために結婚すると宣言し、バリーは歩み寄る努力をする決心をした。ドーソンは、急いでバリーを妻にしたが、直後距離を置くため、買付に出かけてしまう。バリーが15歳の時から、ドーソンはバリーを愛し、彼女に夢中だった。些細なことでさえ全て覚えていたが、それをバリーに明かそうとは思っていなかった。ドーソンはバリーに触れたかった。傍に寄り添い、一緒に眠りたかった。だが、そうすることは、彼女に強い武器を与えてしまうことになる。一人のホテルで酔ったドーソンは、バリーに電話をかけ、言うつもりのなかった想いを話してしまう。愛しているとドーソンは言った。希望はあるのかもしれない。バリーはドーソンが泊まるホテルに出向き、自分が人を馬鹿にしたり、操ろうとしたりする人間ではないことをドーソンに理解させようとし、ドーソンもまた、過去を振り切り、バリーを愛していることを認めた。


394の話の続きです。バリーを愛し、大事に思いながら、自分を守るために、彼女を傷つけることしかできなかった男の話。ホットです。