371 眠り姫は目覚めた ペニー・ジョーダン

眠り姫は目覚めた (ハーレクイン・クラシックス)

眠り姫は目覚めた (ハーレクイン・クラシックス)

学生だったアビーは大学講師のサムと恋に落ち、二人は結婚する。結婚後、二か月して妊娠に気付いたアビーは幸せの絶頂だった。しかし、妊娠を打ち明けるとサムは激怒し、アビーが浮気をしたと決めつけ、自分の子ではないと言った。彼は精管切除をしていたことをアビーに打ち明けていなかった。アビーは彼が自分を信頼していなかったことを知って傷つき、彼の元を去った。アビーは彼からの電話も援助も全て拒絶し、離婚した。彼女は娘のために身を粉にして働き、キャリアウーマンとして成功を収める。23年が経ち、娘キャシーは婚約した。キャシーは母から父が自分を拒絶した話を聞いてはいたが、父に会いたい、そして自分の花嫁姿を見て欲しいと思っていた。婚約者スチュアートはキャシーの気持ちを汲み、サムを探そうとする。サムは娘が自分を探していることを知って、やってきた。彼は自分がした失敗を悔やんでいた。そして、娘のために自分ができることは何でもしてやりたいと思っていた。アビーはサムに再会して動転する。彼に会いたくない。声も聞きたくない。だが、愛する娘が望むことなら我慢するしかない。サムにかき立てられる感情が怖かった。サムを悪者にして、憎んでいなければ、胸の中に秘めたままの心に気付いてしまう。しかし、サムはキャシーを自分の娘と認め、アビーを信じなかったことを悔やんでいると言った。これはただの欲望だ。アビーは自分を守るために勝ち目のない闘いをしていた。サムは自分の人生にアビーを取り戻したかった。サムはずっとアビーだけを愛し続けていたと告げる。アビーはやっと彼の愛を信じることができ、自分も彼を愛し続けていたことを明かした。


胸が痛くなる物語です。若すぎた二人は間違いを犯し、長い孤独を過ごして大人になった訳ですね。