623 十二時からのシンデレラ ジャッキー・ブラウン

十二時からのシンデレラ (ハーレクイン・イマージュ)

十二時からのシンデレラ (ハーレクイン・イマージュ)

  • 作者: ジャッキーブラウン,Jackie Braun,進藤あつ子
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 新書
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学生時代、恋に落ちたケリーは、大学の既婚者用のアパートで、カイルと生活を始めるが、大人になれないカイルは、第二子の妊娠を知ると、ケリーを置いて出て行き、二人は離婚した。二人の子供を育てながら、ケリーは夜間の大学院に通い、いつか、役職に就いて、子供のために十分な収入を得ようと頑張っていた。学歴があっても、子持ちでは、できる仕事は限られている。そんな時、同僚からテレビ番組に彼女の名前で応募したと聞かされる。
「人生交換バトル」は、部下と上司を一ケ月、立場を入れ替える番組だ。成功すれば、多額の賞金が手に入る。デパート側としても、テレビに出れば、良い宣伝になる。双方の利害が一致して、サムは配送係に、ケリーは副社長を一ケ月勤めることになった。問題は子供たちだった。番組プロデューサーの判断で、ケリーは12時から朝までと、週末は子供の傍にいていいことになった。ただし、そこには必ずサムも居なくてはいけないという。二人は、内心困ったことになったと思っていた。なぜなら、二人とも、お互いに惹かれ合っていたからだった。
次第に、サムは二人の子供たちの世話を苦に感じなくなった。それどころか、それは喜びだった。表面上は、敵として闘いながら、二人の絆は強まって行った。
しかし、ある夜、激情に駆られ抱き合った二人の姿をカメラが捕え、二人は失格を言い渡される。ケリーは欲しかった賞金を手に入れることができなくなった。
副社長としての、最後の日、ケリーはサムの元恋人から、サムをセクハラで訴えれば、会社から多額の慰謝料を取ることができると言われる。そして、それを盗み聞きしていた秘書が、その話をサムに伝え、サムはケリーを信じることができなってしまう。
それを打ち砕いたのは、ケリーの娘ケイティーだった。ケイティーは、ケリーが娘にパーティードレスを買ってやるために、二人の娘の誕生石のついた大事な指輪を質に入れたと教える。サムは愚かな自分を悔み、三人の女性を手に入れるための計画を立てた。
父と娘のダンスパーティー当日、サムは花束を抱えてケリーのアパートを訪れ、彼女にプロポーズした。


弟に婚約者を奪われてから、サムは家族を捨てたも同然の生活をしてきた。しかし、どんな苦労も、愛する娘たちのためなら厭わないというケリーの生き方は、サムに開眼させ、家族との絆を取り戻す機会となった。大事なのは家族って、素敵な考え方ですよね。