若い頃、ラファエルは結婚に失敗していた。それ以来、短い交際しかしない息子に、女性を紹介するのは母の使命のようだった。ラファエルは母を愛していたが、彼女の小言には辟易していた。だが、母の言葉には逆らえない。母がパーティを開くという家に、向かいながら苛立っていたラファエルは、道を曲がった途端、危うく止まっていた車に衝突しそうになる。車の陰から現れた小柄な娘は、泥だらけだった。ラファエルは仕方なく彼女を車に同乗させ、母の家まで乗せて行った。着替えて出て来た彼女は、見違えるようで、ラファエルは興味を覚える。クリス
ティーナは宝石商の娘で、申し分のない相手だと言う母の言葉に、ラファエルは反感を持ったが、そろそろ身を固めてもいいかもしれないと思い始めた。そして、クリス
ティーナの無垢で純粋な性格は、彼の保護本能をくすぐった。交際を始めた二人は、心地よい時間を過ごすが、自分に自信がないクリス
ティーナは、彼がどういうつもりなのかを聞きたいと思案する。尋ねられて、ラファエルは結婚を口にした。ロマンチックな雰囲気も、何もない味気ないプロポーズだったが、クリス
ティーナは全てを良く考えようとしていた。しかし、結婚の報告に行った時、ラファエルの母から、適切な妻という言葉を聞いて目を背けてきた疑惑が湧き上がる。問いただされて、ラファエルは結婚に愛は必要ないと告げた。適切な妻だからという理由で結婚などしたくない。クリス
ティーナは指輪を返し、婚約を解消した。再び、モデルタイプの女性との交際を開始したラファエルは、家で行われるパーティにクリス
ティーナを招待しようと思いつく。だが、遅れてやって来たクリス
ティーナを見て、ラファエルは驚愕した。彼女はとてつもなくセクシーで、会場の男性陣を魅了し、ラファエルは面白くなかった。言い争いの数日後、ラファエルはクリス
ティーナに興味を示していた男に電話をして、彼女とのデートをぶち壊し、彼女の家に向かう。出迎えたクリス
ティーナは、美しく着飾っていた。他の男のためにこのドレスを着たのだと、ラファエルは腹立たしかった。忘れかけた頃に現れては、心を傷つけるラファエルに、クリス
ティーナはどうしていいかわからなかった。しばらく、ここから離れよう。造園の依頼を受けて、クリス
ティーナはその家のコテージに泊まることにし、翌朝から仕事を始めた。だが、誰もいないはずのコテージに人影を見たクリス
ティーナが、分厚い本を投げると、受け止めたのはラファエルだった。ラファエルはクリス
ティーナを失って、彼女なしに生きられないことを実感していた。彼は恐怖に震えながら、自分の気持ちを語った。再度のプロポーズに、クリス
ティーナはイ
エスと答えた。
君と言葉を交わす男全員に、激しい嫉妬を覚える。パーティで君が他の男と親しそうにしているのを見たときは・・・拷問だった。やつをぶん殴りたかった。・・・・すごく素敵!こういうの、好きです。