357 一度のキスで・・・ ペニー・ジョーダン

一度のキスで… (ハーレクイン・ロマンス)

一度のキスで… (ハーレクイン・ロマンス)

教授の紹介で新聞社に就職したスージーだったが、仕事に馴染めないばかりか、ボスからはセクハラまがいの扱いを受け辟易していた。取材に同行したものの、同僚からボディーガードの意識を逸らすよう命令され途方に暮れる。その男性はスージーに今まで感じたことのない感情を起こさせた。近づいたスージーは混乱し、自制心を失ったあげく彼にキスしてしまう。電流が走り、スージーは自身の生涯の伴侶を見つけたと確信するが、彼の軽蔑に満ちた視線を読みとって落胆した。
やがて、耐えきれなくなったスージーは退職するが、仕事は見つからず、友人から気分転換するようにと、リゾート地への旅行券をプレゼントされる。旅行代理店を営む友人に美しい景観を写真に残すよう、カメラを渡されたスージーは律儀に見たものを写真に収めた。美しいヴィラを見つけたスージーは迷わずカメラを向けるが、ルーカスがそれに気付く。ルーカスは押し当てられたスージーの唇が忘れられずにいたが、スージーを強欲なリポーターだと誤解し、軽蔑していた。ヴィラに滞在する要人について嗅ぎまわられることは避けたい。ルーカスは思案し、彼女の監禁を決める。ルーカスの恋人としてヴィラに滞在させるという彼の命令に、スージーは愕然とした。自分が今だ彼を求めていることを知られたくない。そっけないルーカスの言葉はスージーを深く傷つけた。男性経験が少ないスージーは自分の反応を隠そうとすることばかりに意識がいき、ルーカスの高まりには全く気付かなかった。スージーの全てがルーカスの危機だった。二人の緊張感は耐えられないほどになり、自制心は敗北し、ルーカスは避妊もせずにスージーを抱いてしまう。スージーは彼に全てを捧げたが、ルーカスはスージーの策略だったと嘲った。町で偶然出会った同僚ジェリーは、スージーから特ダネを得ようと彼女に会いに来たが、ルーカスはスージーに盗聴器を仕掛けジェリーをヴィラに入れた。スージーとジェリーの会話を聞いたルーカスは自分が誤解していたことに気付いたが、腹を立てたジェリーはスージーを洞窟に閉じ込めてしまう。救出に向かったルーカスは崩れ落ちた洞窟の前で、スージーへの愛に気付く。しばらく洞窟に閉じ込められていたスージーは、悪夢にうなされるようになり、怯えるスージーをルーカスは抱いた。スージーはルーカスに愛を告白し、自分の思いを伝えたが、ルーカスは命を救われたことで間違った思いに囚われているだけだと答える。拒絶されたスージーは、ルーカスに言われるまま、帰途についた。愛してくれない人を思っても仕方ない。しかし、スージーは妊娠していた。相変わらず仕事が見つからないスージーは、一人で子供を産み育てるためにスーパーで働いた。ある日、レジで働くスージーが騒ぎを聞きつけて、顔を上げると三カ月ぶりに見るルーカスがそこにいた。ルーカスは有無を言わせずスージーを連れ出し、車に乗せた。ルーカスはスージーの妊娠を知って歓喜を感じていた。これで、彼女の人生に立ち入ることができる。ルーカスはスージーを帰したあと、後悔し彼女なしの人生など意味がないと感じていた。頑ななスージーは以前の愛の告白を否定しようとしたが、できなかった。あなたは私を愛していないばかりか、好きでさえない。ルーカスは怒りを覚え、出会った時から愛していたことを明かした。彼からは何も欲しくなかった。彼の愛以外は。二人はお互いに愛し合っていることを知って、固く抱き合った。


結構ホットです。