604 侵入者 サンドラ・ブラウン
- 作者: サンドラ・ブラウン,松村和紀子
- 出版社/メーカー: ハーレクイン
- 発売日: 2001/09
- メディア: 文庫
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エスリンは裕福な家庭に生まれ、何不自由なく育ったが、両親は彼女の望みを理解しようとせず、彼女が上流階級の誰かと結婚することだけを望んでいた。
ルーカスは一目でエスリンに惹かれ、自殺行為に等しいと知りつつ、彼女を人質として同行させる。
雄々しいルーカスを、恐れながらも、エスリンは惹かれていく。
祖父を看取ったあとで、悲しみに浸るルーカスに、エスリンは手を差し伸べた。二人は抱き合い、身体を重ねたが、直後、警察が押し寄せ、ルーカスは逮捕される。
刑期が最長になることさえ覚悟していたルーカスだったが、たった半年延びただけだったことに、ルーカスは驚かされる。エスリンは、なぜ告訴しなかったのだろう。
刑期を終えると、ルーカスは、その足でエスリンを訪ね、自分の息子が生まれていたことを知る。混血の私生児として蔑まれた自身のような経験を息子にさせたくない。
ルーカスは、息子を渡すか、結婚するかの決断をエスリンに突きつけた。エスリンは結婚を選択し、ルーカスは二人を連れて居住地に戻った。
エスリンは、自分がルーカスを愛してしまったことに気付き、努力を決意するが、ルーカスは頑なだった。
ルーカスは、息子だけでなく、献身的に自分の世話もしてくれるエスリンの真意が理解できなかった。ただ、自分が何よりも彼女を求めていることを、認めたくなかったのだ。
嵐、落雷、息子の病気が、彼らを結び付け、お互いなしに生きられないことを確信させる。
やっと、二人はお互いに愛し合っていることを確認した。
一目惚れしちゃった女を拉致したものの、傷つけるつもりはなかった。この女に愛されたいと奥底で望んではいたが、期待はしていなかったのだ。だが、彼女は彼を美しい獣のようだとときめいていた。
女性の願望を物語にしたら、こんな感じかな。って話です。