356 風の追憶 アン・メイジャー

風の追憶 (MIRA文庫 AM 2-3)

風の追憶 (MIRA文庫 AM 2-3)

背ばかり高く、美人でもなかったアンドレアはカメラマンのエンリコの目にとまり、トップモデルとして持て囃されるようになる。しかし、情熱はしだいに薄れ、エンリコとの結婚生活は終わる。ドンと知り合ったアンドレアは、柔和で知的な彼に惹かれていく。無言電話が始まり、車に狙われたアンドレアはドンの助けを求めるが、連絡が取れなかった。ドンに愛していると伝えたい。仕事がてら、メキシコを訪れたアンドレアは、ドンに会うため、彼の家のパーティーに忍び込むが、彼が結婚していることにショックを受けた。ドンの兄レースはアンドレアに対する欲望に当惑するが、ドンの妻を傷つけまいとする態度に同情を覚えた。アンドレアの休暇を自分の家で過ごすようにレースは言い、自分の船でテキサスに向かった。酷い船酔いに悩まされるアンドレアに、レースは薬を与えるが、ある夜、夢の中を彷徨うアンドレアはレースを求め、二人は素晴らしい時を過ごす。しかし、翌朝のアンドレアの頭に、その記憶は抜け落ちてしまっていた。レースは薬の副作用が出たことに気付くが、言えばアンドレアが傷つくことになると、沈黙を守った。そしてこの休暇中に、アンドレアがレースへの気持ちに気付いてくれることを、レースは祈った。アンドレアは画家として尊敬するレースのモデルを務めながら、彼に惹かれている自分を律していたが、突然訪れたレースの恋人に出会い、レースを愛していることを自覚する。嫉妬を露わにしたアンドレアに、レースの自制心は崩れ、二人は激しく抱き合った。だが、お互いの気持ちを確信できない二人は、やって来たドンに惑わされ、アンドレアは家に帰る決心をする。もし、愛しているなら追って来てくれるはず。しかし、彼は姿を見せず、電話さえ来なかった。失意の中、アンドレアは妊娠に気付く。その後、やって来たレースは、アンドレアが去った日、事故に合い、来れなかったことを明かした。レースのコンドミニアムに落ち着いた二人は、幸せな時を過ごした。レースの打ち合わせに同行しなかったアンドレアは、レースのためにケーキを焼いていた。突然、エンリコの訪問を受け、戸惑うアンドレアは、自分を付け狙っていたのがエンリコであったことを知った。ベランダから突き落とされる直前、アンドレアは妊娠していることを話し、躊躇したエンリコは帰って来たレースに殴り飛ばされる。レースはやっと、アンドレアを永遠に自分のものにした。


波乱万丈な物語。七転八倒???目まぐるしい話でした。