355 さそり座の罠 ダイアナ・ハミルトン

さそり座の罠 (ハーレクイン・クラシックス)

さそり座の罠 (ハーレクイン・クラシックス)

  • 作者: ダイアナハミルトン,Diana Hamilton,糸永光子
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 新書
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ケイトは兄のような存在だったセスに恋をした。しかし、友人だと思っていたセスの弟ラルフにプロポーズされ、事態は変化する。ケイトの18歳の誕生パーティーで、突然ラルフは婚約発表をし、当惑するケイトはセスから呼び出しを受ける。セスは彼女を誤解し、村から出て行くよう告げた。泣きだしたケイトをセスは抱きしめキスをしたが、丁度その時ラルフが現れ、ケイトはセスの策略を知った。ケイトは自分の恋心を利用したセスが許せなかった。そのままケイトは村を出、二度と足を踏み入れることはなかった。
大学を卒業して、インテリア・デザイナーとなったケイトは、自身で会社を興し、着実に力を付けて行った。思いがけず、親切なスポンサーを得たケイトは業界に名を馳せ、会社を大きく発展させていく。そんなある日、突然セスから屋敷の改装を依頼する電話が入る。彼には会いたくない。忘れたはずなのに、まだ心が疼く。しかし、それは大きなチャンスだった。会社の為を思うなら断るべきではない。二度と来るまいと思っていた村にケイトは出かけて行った。久しぶりに会うセスは、ケイトを温かく迎え、ケイトは戸惑った。これには何かある。一体セスは何を企んでいるのだろう。やがて、ケイトはセスが自分に欲望を覚え、手に入れようとしていることを知った。彼の遊び相手の一人になるつもりはない。しかし、ケイトがどんなに抑えようとしても、自分の彼への反応は思いどおりにはならなかった。それに、彼はいまだに私を誤解している。ケイトは自分を守るために、仕事を断って逃げ出したが、セスは追ってきた。拒めば、会社を失ってしまう。ケイトは意を決して屋敷への滞在を決めた。ケイトはラルフとの婚約の顛末を明かし、セスを受け入れた。二人は日々を共に過ごし、求めるまま愛し合った。ある日、ラルフがケイトの部屋を訪れ、妻の妊娠を告げ、二人は友人として喜び、抱擁を交わす。躓いて、ベッドに倒れ込んだ二人をセスは目撃し、またしても誤解してしまう。話を聞こうとしないセスにケイトは落胆した。二人はそうなる運命だったのだ。ケイトはセスがスポンサーとして融資していた負債を返すため、寝食を忘れて働いた。6カ月が経ち、ラルフが子供が生まれたと連絡をよこす。彼はケイトに代母になって欲しいと言った。引き受ければ、またセスと会わなくてはならない。断ろうとするケイトに、ラルフは二人とも大馬鹿だと言った。ラルフの言葉から、ケイトはこの問題にけりをつけ、前に進もうと決意する。しかし、ラルフとの間に何もなかったことを話すと、セスは5カ月も前に知っていたと答える。やはり、セスは自分のことなど、どうでもよかったのだ。来たのは間違いだった。帰ろうとするケイトをセスは呼びとめ、弁明に来るのが遅いと言った。一体、彼はどうしたいのだろう。セスはずっとケイトを求めていた。しかし、セスは若いケイトが妻となり母となることを望むとは確信できなかった。彼は彼女を見守ることを決め、18歳の誕生日の贈り物として、学費を負担し、会社を立ち上げた時にはスポンサーとなった。そして、大人になったケイトがまだ彼を求める気持ちがあるのかを確かめようとしたのだった。彼は待っていたのだ。彼女が本当に自分を愛しているなら戻ってくるはずだと信じて。セスはケイトと年が離れすぎていることを不安に感じていた。だから、自分から行動を起こすことを自らに禁じていたのだ。セスはケイトを抱きしめ、ひと月後に結婚すると宣言した。


回りくどい男だ。さっさと唾をつけとけば良かったのにね。家柄を気にする母親が生きていた時はできなかっただろうけど・・・。