231 秘密を抱く女 ノーラ・ロバーツ

秘密を抱く女―ミトラの三つの星〈3〉 (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)

秘密を抱く女―ミトラの三つの星〈3〉 (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)

セスはグレイスの屋敷で、亡くなった女性の捜査をしていた。その女性は二階の手すりから落ち、顔が破壊されていたが、グレイスと断定されていた。セスはグレイスの肖像画を見て、彼女が自分の夢に現れる女性だと気付いた。その夢で、いつも彼は殺された。物音に気付いて階下を覗くと銃口を向けるグレイスが立っていた。グレイスは不法侵入だと責めるが、部屋の惨劇に気付くと愕然となった。グレイスが友人から預かったダイヤモンドを狙っての事と気付いたためだった。グレイスはセスに連れられ友人の元を訪ね、宝石は友人の元に戻ったが、黒幕は今だ宝石を奪おうとしていることを疑わなかった。
ド・ヴェインは自分の計画を果たせなかった報いを、三人の女たちに償わせるつもりでいたが、グレイスを一目見て、その完璧な美しさも自分のものにしようと決心した。セスとグレイスは反発し合いながらも惹かれていた。欲しいものを素直に口にするグレイスにセスは拒むことはできず、二人は激しく求め合った。グレイスは待ち望んでいた伴侶を見つけたと思っていたが、セスは慎重だった。何もかもを持っているグレイスが、自分に飽きることを恐れていたためだった。口論の後、屋敷で一人でいたグレイスは拉致される。警報を受け引き返したセスは、グレイスを連れ去ったのはド・ヴェインだと確信していたが、証拠は何もなかった。グレイスの二人の友人の婚約者たちと三人で、ド・ヴェインの屋敷に忍び込み、セスはグレイスを連れ出した。ド・ヴェインは宝に埋もれた部屋でセスを待っていた。過去に剣を携えたセスを殺したように、また勝つと信じていた。二人の銃が火を噴き、ド・ヴェインは死んだ。銃声の後、セスが生きていることをグレイスは感じ取った。しかし、二人はプライドと自制心のために、遠ざかってしまっていた。
傷心を抱えたグレイスは自分だけの避難地で心を癒そうとしていた。セスはグレイスを探し出し、彼女の本心を聞きたいと言った。グレイスは愛する人と家庭を築き、子供を産むことだと答えた。セスはグレイスなしでは生きられないことを告げ、愛していると言った。グレイスはセスのプロポーズに承諾する。


三部作の最終話です。ぼちぼちホット。この人は伝承とか、ファンタジー的な話が多いね。