226 マッケンジーの山 リンダ・ハワード

マッケンジーの山 (MIRA文庫)

マッケンジーの山 (MIRA文庫)

29歳の高校教師メアリーは、赴任した学校でドロップアウトした優秀な学生を再登校させようと、説得に出かけた。しかし、山の中腹で車が故障し、仕方なくメアリーは歩き出す。ウルフは軽装で雪山を歩く女性を見つけて驚くが、有無を言わさず抱え上げ、車に乗せた。家に連れ帰った後、彼女を着換えさせ送り帰そうとするが、初心なメアリーに欲望を覚えたウルフは彼女にキスしてしまう。ジョーの帰宅で気を取り直したメアリーは、ジョーが飛行機に興味を持っていることを知って、彼女の個人指導で空軍士官学校を目指すことを約束させた。今まで男性と付き合ったこともなく、オールドミスへの道をひた走っていたメアリーは、ウルフによって目覚めさせられた女の気持ちに戸惑っていた。ウルフはメアリーを欲しいと思っていたが、自分に関われば彼女が仕事を失うことになりかねないと自重していた。メアリーは、ジョーの個人指導を下賤な邪推で揶揄され、怒りのあまり彼らが一点の曇りもない素晴らしい親子であると宣言し、彼らと友人であることを明らかにするが、ウルフは悲観的だった。町でレイプ事件が起こりウルフは捜査対象とされるが、アリバイが成立し釈放された。数日後、今度はメアリーが襲われ、保安官に助けられるが、ウルフの怒りは爆発する。ウルフはメアリーを守るため、自分の家に連れ帰った。しかし、メアリーは犯人がウルフを標的にしていることに気付き、自分が囮になることを考えた。不安が薄れてきた頃、ジョーのガールフレンド、パムが襲われそうになり、メアリーはウルフとジョーが出かけた隙に彼女に会いに行った。町で同僚に会ったメアリーは、彼女の様子がおかしいことに気付いた。パムの家に向かう途中で同僚の息子ボビーと出会ったメアリーは、ボビーが一連の事件の犯人であることを知った。メアリーは、パムの家に駆け込み、保安官にボビーが犯人だと告げるが、追ってきたボビーに捕まり人質にされてしまう。メアリーが家を抜け出したことに気付いたウルフは、パムからの電話でメアリーの危機を知った。ライフルを構えたウルフは、ボビーに照準を合わせるが、ボビーの母親に懇願されて肩を狙った。メアリーは丘を駆け降り、ウルフの腕に飛び込んだ。ウルフは教師の命を救い、レイプ犯を捕まえたことでヒーローになった。事件が終わり、自宅に帰ろうとしたメアリーをウルフは抱え上げた。一生僕と暮らすんだと言って。


ホットです。「女が抱きたかった、切実に。」から始まった物語は、ぐいぐいと引きつけ、一気に読破させます。インデアンの混血だと、誰からも受け入れられない生活をしていた親子が一本気の教師と知り合って、少しづつ変化していきます。