290 夜を忘れたい リンダ・ハワード

夜を忘れたい (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

夜を忘れたい (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

心を感知する能力を持つマーリーは、度々捜査に協力していたが、ある日、幼児誘拐犯に拉致される。犯人はマーリーをレイプしようとしたが、言うことを聞かない自分自身に腹を立て、少年に襲いかかった。マーリーは少年の心に入り込み、彼の痛みと死を感じた。直後、助け出されたマーリーは能力を失っていた。否応なく流れ込んで来る他人の心が聞こえなくなった時、マーリーは安堵したが、また戻ってくることを恐れてもいた。6年後、突然それは戻ってきた。しかし今回、彼女が感じたのは、被害者ではなく、加害者の心だった。間違いであって欲しいと、マーリーは望んだが、数日後死体が見つかる。彼女は警察に赴き、見たことを話したが、捜査官は彼女を疑っていることを隠そうともしなかった。
デーンはマーリーを見た途端、彼の一部が固くなったことを忌々しく思った。頭がおかしいか、犯人を知っているかのどちらかだとデーンは思ったが、手掛かりが何もない事件には情報は必要だった。しかし、事件は一週間後、また起こった。マーリーは必死でデーンに電話をしたが、その後犯人の意識に乗っ取られた。デーンは踏み込んだマーリーの家で、放心状態の彼女を見つけた。デーンは彼女の痛みを知り、守ってやりたいと思った。当然であるかのように、デーンはマーリーの家に住み込み、彼女とベットを分かち合った。マーリーは犯人の高揚と落胆を感じ取り、犯人が次の標的を物色していることを知った。そして、事件から一週間後、また犯人は殺人を起こす。しかし、犯人は鏡を見るという間違いを犯し、マーリーは犯人の顔を目撃する。作成され、公表された似顔絵を見て、犯人はマーリーの存在を知った。マーリーはデーンの家に隠れ、マーリーの家には女性の警察官が潜んで、犯人が現れるのを待っていたが、犯人は狡猾だった。彼はデーンを家からおびき出し、一人になったマーリーを襲った。犯人の思考に気付いたマーリーは、彼の邪悪な思考に巻き込まれまいと努力し、デーンから手渡された拳銃を犯人に向けた。デーンはマーリーが無事だったことを神に感謝した。だが、マーリーはデーンの気持ちが知りたかった。尋ねると、デーンは愛していると言って、片思いなのかと聞いた。マーリーは殴りたいと思いつつ、愛していると答えた。すると、デーンはじゃあ決まりだと言った。結婚すると。


素晴らしい!熱い話です。さすが、リンダさま。やっぱり、あなたの書くヒーローは素敵です。