554 ずっと愛した人 マーゴット・ダルトン

ずっと愛した人 (ハーレクイン・スーパーロマンス)

ずっと愛した人 (ハーレクイン・スーパーロマンス)

ライラとトムは幼馴染から恋人になった。二人は深く愛し合っていたが、故郷を捨てる決意をしたトムはライラに同行を求め、安定を望むライラはトムに別れを告げる。トムは流離のロデオ・カウボーイとなり、ライラは大学に進んで医師となった。
トムは15年ぶりに故郷の地で、ロデオに出ていたが、獰猛な牛の攻撃により酷い怪我を負う。トムの娘ケリーは父の傍にいたい一心で、父の友人たちに嘘をつき、幼い弟ケーシーと共にキャンピング・カーに残り、病院の駐車場に留まった。
ある夜、ライラは駐車場のごみ捨て場で食べ物を漁るケリーに気付き、この子供たちがトムの子供であることを知った。ライラは、母亡き後鬱状態の父親と暮らしていたが、二人を家に連れ帰った。小児科医のライラには、幼い姉弟が深いトラウマを抱えていることがわかったが、トムは話すことを拒んだ。やがて、鬱だった父アーチーがケリーに心を開き始め、ライラも子供たちに愛情を感じるようになる。奇跡的な回復でトムは退院し、旅ができるようになるまでライラの家に滞在することになった。トムはずっと変わらずライラを愛し続けていたことを明かし、ライラも抵抗の後、それを認めた。しかし、トムは出立を頑なに言い張り、彼女の同行を望む。全てを捨てて、彼について行く事などできない。子供たちは二人とも、ここに居たいと望んでいた。悲しみに暮れるケリーは、アーチーに心に蟠る全てを明かし、アーチーの口から、子供たちの身に何があったのかをライラは知らされる。全てを知ってライラは、何もかもを捨てて、トムについて行くことを決める。ライラから、その言葉を聞くと、トムはここに土地を買い、事業を始めると告げる。そして、トムは自分が愛すると同じだけの愛が、ライラにあることを確信したかったと言った。


少年だった頃から、トムはライラだけを求めていた。そして、自分だけを求めて欲しかった。言葉だけではない、行動でそれを証明して欲しい。確証を求める男と、理不尽な要求に悩む女の話です。