641 春風にいざなわれて リリアン・ダーシー

春風にいざなわれて (ハーレクイン・ロマンス)

春風にいざなわれて (ハーレクイン・ロマンス)

片田舎の診療所でパートナーとして働くリプリーとジョーは良好な関係を築いていた。リプリーが妻タラに裏切られて離婚した最悪の時期も、ジョーの存在は有難かった。しかし、禁煙のイライラをジョーにぶつけてしまったことを後悔したリプリーが、謝罪しようとジョーの家を訪ねた時何かが変わった。
二人の中に、これまでなかったお互いへの欲望が生まれ、二人は戸惑う。そして、前に進むことを決めたある日、突然タラが現れ、リプリーにやり直したいと言った。
リプリーはジョーを欲しいと思いながらも、タラを突き放すことができなかった。
ジョーは、まだ恋人になった訳ではないのだから元の関係に戻ることは可能だと言ったが、リプリーはそれもできない自分に苛立ちを感じる。
タラは診療所に現れ、ジョーに診断を頼んだ。彼女は妊娠している。恋人に捨てられたタラは、リプリーに責任を求めているのだとジョーは憂鬱になった。でも、医師として誰にも話すことはできない。
リプリーはタラに振り回されて怒りを感じていた。彼女の望みがわからない。
青ざめたジョーが食事に行くと言って出て行ったあとで、彼女の向かった先で事故の音を聞いたリプリーは彼女を失う恐怖に震えた。
ジョーの無事を知って安堵したリプリーは、姑息な手を使って欲しいものを得ようとしていたタラに最後通牒を与え、ジョーにプロポーズした。


春の訪れを感じた時、心にも春がやって来たって話ですね。