620 もう一度結婚 シャーロット・ラム

もう一度結婚 (ハーレクイン文庫)

もう一度結婚 (ハーレクイン文庫)

フランとオリバーは恋に落ち、結婚した。そして、オリバーの親友マットと三人で、起こした会社を成功させ、やがて、ランボーンに豪奢な屋敷を持つまでになった。オリバーは、仕事に忙殺され、フランは育児に励むしかなかったが、ジョンが学校の寄宿舎に入ってしまうと、フランは無為な日々を過ごすこととなる。
オリバーは会社のあるロンドンでほとんどの時間を過ごし、たまに帰る時には、客を連れてきた。田舎に置き去りにされ、約束は当てにならない。
10回目の結婚記念日を、二人きりでロマンチックに過ごそうと計画していたフランは、またしても、約束を反故にされ、やりきれない思いになった。
もうこんな生活は続けられない。
衝動的に、フランはロンドンに出かけ、マットに雇って欲しいと打ち明ける。マットの秘書として働けば、内情がわかる。そして、オリバーの近くにもいられる。
フランは、女の勘で、オリバーの秘書ジャニスが、オリバーに好意以上の感情を感じていることに気付いていた。それに、ジャニスは妻より多くの時間を、オリバーと共有しているのだ。
オリバーが激怒することは、分かっていた。だが、引っ越しを手伝ってもらっただけのマットとの関係を疑われるとは思ってもみなかった。オリバーは、あの手この手で、フランを取り戻そうとしたが、会社の三分の一の株をそれぞれ持つフランとマットが、自分から経営権を奪うのを防ぐためなのか、愛のためなのか、フランには確信が持てなかった。
フランは、お飾りの妻ではなく、パートナーシップを望んでいた。そして、毎日を彼と過ごしたい。
やがてフランは、オリバーが二人目の子供を彼女に与えられない不安と、彼女を奪った子供への嫉妬に苛まれていたことを知った。
オリバーは、ジャニスをクビにし、フランの要求を呑んだ。
浮気はしていないと言う彼の言葉を信じよう。
結局、彼を愛しているから、傍にいたいのだから。


結婚10年目の危機の物語。どこの家にも、大体あるよね。うちにもあったからさ。私は、子供連れて家出しました。もちろん、離婚届けを置いてね。一年間別居してから、戻ったけど。男だって、努力しなきゃね。