612 嵐の夜のめぐり逢い リンゼイ・アームストロング

嵐の夜のめぐり逢い (ハーレクイン・ロマンス)

嵐の夜のめぐり逢い (ハーレクイン・ロマンス)

  • 作者: リンゼイアームストロング,Lindsay Armstrong,小林ルミ子
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2011/03/20
  • メディア: 新書
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友人の家からの帰り、ブリジットは嵐のために道に迷い、氾濫した川に滑り落ちそうになる。彼女の車は、彼女を残して、水に押し流されて行き、彼女が何とか制止しようとしたものの、後続車もまた幼い同乗者とともに流されるのを見送るしかなかった。その後に、やってきたのがアダムだった。アダムとブリジットは、川岸を下って流された車を捜索するが、やがて夜が訪れようとしていることに気付く。二人は豪雨の中を進み、山小屋を見つけ避難した。ブリジットはひと眠りしたあとで、用足しのために外に出るが、折悪しく、彼女の上に山崩れが落ちてきた。ブリジットは死の恐怖に脅えたが、アダムは彼女を救いだした。震えるブリジットを抱きしめながら、アダムは押さえこんでいた欲望に耐え切れず、彼女の身体に触れ始め、やがて、ブリジットも応え始める。それは、今まで感じたことのなかった、素晴らしい体験だった。
翌朝、救助のヘリが来た時、アダムは自分がブリジットに相応しくない男だと、別れを告げた。
日常に戻ったブリジットは、ある日新聞でアダムの素性を知る。彼は億万長者だった。そして、ブリジットは妊娠してしまっていた。
女性に不信感を抱いている彼は、自分を信じないだろうと彼女は思った。だから、何も言わず、一人で育てようと、ブリジットは決意する。病欠者のピンチヒッターとして、ブリジットはニュースを読んだが、アダムはそれを見ていた。アダムは彼女を忘れられなかった。しかし、アダムが秘密を打ち明けたのはブリジットただ一人だったし、彼女が悪名高い記者の娘であったと知って、アダムはブリジットを疑った。
再会したアダムは、あの夜とは別人のようだった。怒りを感じたブリジットは、身の潔白を晴らすため、調べて、同僚がアダムの兄ヘンリーの愛人であったことを知る。彼女は、自分を捨てたヘンリーに復讐するために、秘密を暴露したのだ。潔白は証明されたが、ブリジットは、妊娠していることも知られてしまう。アダムは結婚することが、正しい行いだと言った。不承不承ブリジットは、同意するが、何かが間違っていると思っていた。
やがて、ヘンリーの妻マリー・クレアが離婚を発表して、ブリジットは真相に気付く。アダムは、自分を裏切ったマリー・クレアへの復讐としてブリジットと子供を利用しようとしたのだと。
一人になりたいと、ブリジットは切望した。ブリジットは母の再婚相手の娘の家でしばらく過ごし、結論を出した。
彼女がアダムを愛しているように、彼から愛されているのでなければ結婚はできない。
だが、アダムの弁護士から、アダムがヘンリーに会社の株を全て譲った話を聞いたブリジットは、なぜアダムがそんなことをしたのかわからなかった。
やってきたアダムは、全てを失っても生きていけるが、彼女なしに生きることはできないと気付いたと言った。愛していると。
二度とブリジットに逢えないかもしれないと思った時、真実に気付いたと彼は言った。愚かな自分を許して欲しいと。
ブリジットは、彼を許し、二人は結婚を誓った。


父親に疎まれ、恋人を兄に奪われた男は、全てを奪って復讐しようと誓っていた。自分を捨てて、社長夫人の座を選んだ女に苦渋を味あわせてやりたい。憎しみで目が曇った男は、自分が恋に落ちたことにも気付いていなかった。という話。