595 誘惑はギリシアで シャロン・ケンドリック

誘惑はギリシアで (ハーレクイン・ロマンス)

誘惑はギリシアで (ハーレクイン・ロマンス)

ウェイトレスだったローラは、コンスタンチンと出会い、運命の相手だと確信する。彼に純潔を捧げた翌朝、ローラは、彼の一夜の相手でしかなかったことに気付かされた。落胆したローラは、彼を忘れることを決めるが、やがて妊娠に気付く。ローラは、コンスタンチンに何とか連絡を取ろうとするが、電話も手紙も全て徒労に終わる。
ローラは妹のサラとパン屋を営み、二人でアレックスを育てていた。ある日、ラジオを聞いていたローラは、コンスタンチンがこの国に来ており、婚約間近であるというニュースを知る。肌の色の違いから、アレックスが苛めを受け、父親に興味を持ち始めたことや、サラを生活に縛りつけていることから、ローラはコンスタンチンに息子がいることを知らせようと決意する。ガードが固いコンスタンチンに近づくために、ローラは臨時雇いのウェイトレスになり、機会を見ることにする。だが、コンスタンチンはローラを覚えていなかった。それでも、7歳の息子がいると、打ち明けられて、コンスタンチンは8年前の出来事を思い出す。思案の末、コンスタンチンはローラを妻とし、二人をギリシアに連れて行くと言ったが、ローラには承諾できなかった。父親だと話す前に、アレックスに、コンスタンチンやギリシアに馴れる時間を与えたい。コンスタンチンの父の屋敷のメイドとして、ローラはアレックスと共にギリシアに渡った。コンスタンチンは、化粧もしない、みすぼらしい服を着たローラが、どうしてこんなに欲しいと思うのかわからなかった。ローラはまた恋に落ちることを恐れ、コンスタンチンを避けようとするが、やがて、彼の誘惑と自身の欲望に負ける。アレックスはこの国とコンスタンチンを気に入り、コンスタンチンが父であることを喜んだ。
だが、コンスタンチンとその父親の関係に、ローラは胸を痛めた。彼は父親らしいことをしなかったと、自分を責め、コンスタンチンに和解を求めているが、コンスタンチンは拒絶している。二度目のプロポーズの後、ローラはその頑なな態度は、アレックスの模範にはなれないと告げ、ギリシアに別れを告げる。
だが、イギリスの我が家は、もう我が家と呼べなくなっていた。コンスタンチンとギリシアが恋しい。元気のないアレックスのことも心配だった。
そして、コンスタンチンがやって来る。彼はローラに言われて、両親を許す時が来たことを悟ったと言った。コンスタンチンはローラに愛を告白し、三度目のプロポーズをし、やっと承諾を得た。


気ままな人生に別れを告げる旅で、彼は彼女と出会う。初めて会った、その日に二人は身体を重ね、翌朝別れたが、思わぬ妊娠は絆となって残った。8年後、その絆は二人を結び合わせるという話。