559 別れは愛の証 サラ・モーガン

別れは愛の証 (ハーレクイン・ロマンス)

別れは愛の証 (ハーレクイン・ロマンス)

エイミーの母は不妊症だった。養子を取った時、彼女は夫の関心が家庭に注がれることを期待したが、夫は若い秘書との浮気で男の自尊心を満足させようとし、やがて、愛人が妊娠して結婚は破綻する。エイミーは養父母から無視され、孤独な中で成長し、祖母の期待通り医師となった。マルコと出会い、恋に落ちたエイミーは、彼と家庭を築くことを約束し、妻となった。しかし、結婚後6カ月過ぎても妊娠しないことに不安を覚えたエイミーは、検査をして自分が不妊症であることを知る。自分の子供の母親になって欲しいとプロポーズされたエイミーは、愕然とする。真実を話したら、動議を重んじるマルコは自分を捨てたりはしないだろう。それでも、結婚が破綻するだろうことは、経験上想像できた。
エイミーは、マルコに何も言わず家を出て、医療支援組織の活動に加わった。二年後、エイミーは離婚の決意を固め、マルコに会いに行き、離婚して欲しいと告げる。
出会って3カ月で結婚したことを軽率だったと話すエイミーに、マルコは激怒するが、離婚する気は全くないと断言する。だが、愛していないと告げるエイミーの言葉に、希望は見いだせなかった。
それでも、マルコは彼女が自分を愛していると確信していた。それならば、なぜ彼女は、それほどまでに離婚を望むのか理解できない。
マルコの誘惑にエイミーは抗うことができなかった。そして、避妊の話題から不妊症であることが暴露されてしまう。そんなことは問題ではないと言うマルコに、エイミーは頑なな態度を崩そうとはしなかった。
エイミーの過去に、彼女の行動の答えがある。一人の患者へのエイミーの言葉が、マルコにそれを知らせた。エイミーの養父母と自分たち夫婦は同じではない。なぜなら自分たちは愛し合っているのだから。エイミーはマルコが自分を愛しているとは思っていなかった。マルコは自分が欲しいのはエイミーだけだと言い、愛していると告げる。そして、奇跡がおきて、エイミーが妊娠していることが判明した。


一人の女性の葛藤の話。彼が欲しがる子供を与えられない自分は、身を引く意外ないと決意したものの、喪失感は彼女を蝕む。ちょっと、できすぎな話です。