538 青い瞳の狼 リンダ・ハワード
- 作者: リンダハワード,Linda Howard,加藤洋子
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2000/05/01
- メディア: 文庫
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マディーナは出会った時からエニマが欲しかった。ダラスを羨んでもいた。しかし、ダラスの自爆を許可したことで、エニマに憎まれていると考えたマディーナは5年の間、彼女を見張らせてはいたが近づこうとはしなかった。
新型の爆薬で飛行機が爆破された時、武器商人ロンサールが浮かび、マディーナはエニマの前に現れ、捜査に加わるよう誘った。
エニマの誓いは崩れ、一度だけ現場に戻ることを承知する。自分の愚かさを認めながらも、エニマの胸は高鳴った。
二人は別々に、まんまとロンサールからのパーティの招待状を手に入れ、ロンサールの屋敷に足を踏み入れる。初対面を装った二人は惹かれ合ったことを周囲に見せたが、エニマは本当にマディーナに魅せられていた。
ロンサールは病気の娘のために違法な仕事に手を染めたことを、エニマに明らかにし、エニマは同情を感じた。パーティの最中、エニマとマディーナはロンサールのオフィスに忍び込み、パソコンに保存されたファイルを盗み出すことに成功するが、部屋から出る所を見つかり車を奪って屋敷から逃げ出す。安全なヨットにたどり着いた時、エニマは仕事をやり遂げた安堵と、マディーナとの関係が終わることの悲しみとでくたくただった。マディーナはエニマを求めていた。欲望が満たされた後で、マディーナはエニマにこれまでの事を打ち明けた。5年も待ったのだから、きみはぼくのものだ。その真実にエニマは驚愕したが、マディーナを愛していると告げる。
護衛が守るヨットは安全だったが、マディーナはエニマを喜ばせるために、上陸を決める。しかし、店を散策する中で、マディーナは尾行に気づき、危険を感じた。逃げ込んだ袋小路で待っていたのはロンサールだった。ロンサールの銃がマディーナに向けられていることに気付いたエニマは、自分の銃をロンサールに向け、取り引きを持ちかけた。
CIAに力を貸せば、娘のために心臓を手に入れる手助けをすると提案されたロンサールは、承諾し拳銃を手放した。だが、路地に現れたロンサールの手下がロンサールに銃を向けるマディーナに気付いて発砲しようとする。二度と、愛する人を失いたくない。エニマはその銃弾を受け、倒れた。
エニマは病院に運ばれ命を取り留めるが、マディーナは姿を消した。彼の正体は秘密なのだ。エニマは多くを望まなかった。いつかまた会えるならそれでいい。退院する前に現れたマディーナはエニマの傍にいると言い、彼女が相棒になることを認めた。
アドレナリン中毒ってすごいわ。危険なことが大好きって信じられない。アトラスのゲームのヴィンセントじゃないけど、私は平穏な日常がいいわ。