533 未来からの恋人 リンダ・ハワード

未来からの恋人 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

未来からの恋人 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

ノックスが15歳の時、埋められるタイムカプセルを見た。新聞では12となっていた品物が13あることに気付いたノックスは、その謎を追求するつもりだったが、翌朝、コーチが自殺したことから興味は他に移り、ノックスは警察官になることを決める。大人になったノックスは恋をして婚約をするが、式の三カ月前に婚約者レベッカは亡くなる。それから7年、ノックスは仕事に明け暮れる生活をしていた。タイムカプセルが盗まれ、防犯ビデオを調べたノックスは、一瞬の白い閃光の後、それが消えていることを知った。人影が全くなかったことにノックスは好奇心を刺激され、通報のあった農場主から森で似たような光を見たことを聞く。おりしも、直後弁護士が槍で殺され、その場所を嗅ぎまわる女性に気付く。
ニキータは不法なタイムトラベラーを捕えるために、この時代にやって来た捜査官だった。この弁護士を殺したのは、明らかに彼女の時代の人間だった。だが、誰も知らないはずのこの場所で、ニキータは狙撃される。当面、行動を共にすることを決めた二人は、農場主が閃光を見た場所で、新たな旅行者を目撃する。閃光と共に現れた男は、捜査官を名乗ったが、殺意を見せ、ニキータは咄嗟に反撃し、男は亡くなる。自分に刺客を差し向けられたことにニキータは愕然とする。一体、誰が、何のために。そして、ニキータは自分が未来に帰るために必要なリンクが盗まれたことに気付いた。
レベッカの母ルースは、娘の墓の前で、一人の男と出会った。バイロンは未来から来たと言い、手助けしてくれれば、過去にさかのぼり、娘が亡くならないようにできると説得した。バイロンはタイムカプセルを手に入れて、未来に持ち帰るつもりでいたが、彼が来た時に、それは既にそこになかった。一歩先んじたノックスとニキータは、荒れ果てたコーチの納屋から、タイムカプセルを見つけ、それの重要性を確信する。ルースはノックスの父親からノックスたちの居場所を知り、バイロンと共にやって来た。待ち受けていたノックスは、バイロンを仕留めるが、ルースはニキータの制止を振り切ってリンクを使い、時間の藻屑と消えた。リンクが破壊したことで、自動的にニキータは死んだと見なされ、この時代に取り残される。
200年後、ニキータの両親に小包が届き、そこにはニキータが結婚し、妊娠していることが書かれていた。


リンダさまは、いろんな作品を生みだされてらっしゃいます。素晴らしいですね。コメディっぽいのも好きでしたが、こういうのも好きです。