514 灼熱の恋の終わりに アン・マカリスター

灼熱の恋の終わりに (ハーレクイン・ロマンス)

灼熱の恋の終わりに (ハーレクイン・ロマンス)

離れている間に、ジュリアンへの愛を確信したマルタは予定より早く仕事を片付けて、彼の家を訪ねた。だが、ジュリアンが浴室で女性と抱き合っているのを目撃して、マルタはショックを受ける。一人になりたい。マルタはそのまま飛行機に飛び乗り、生家に向かった。汗だくになって辿りついた生家は昔のままだったが、先客がいた。見知らぬ男性は、マルタの父親から賭けの代償に家を手に入れたと告げる。出て行けと言う言葉を無視して、彼女は昔姉が使っていた部屋のベッドに倒れ込んだ。疲れ切ったマルタを見て、一眠りしたら出て行けと言って、彼は立ち去る。
テオは雑誌に紹介されたことから、女性たちに追いかけられることにうんざりしていた。しかし、母親が彼の結婚相手として二人の女性を送り込んで来たことから、テオは解決策を思いつく。恋人として振舞ってくれるなら滞在を認める。ジュリアンの裏切りから、暴走するマルタは、テオが素晴らしいセックスを味合わせてくれるなら、条件を飲むと答え、テオは承諾する。しかし、マルタが未経験だったことを知ると、テオは激怒した。そんな大事なものを知らない男に与えたマルタが信じられなかった。だが、滞在中楽しむだけという、二人の暗黙の了解は、奥底にあったものの、二人は存分に楽しんだ。テオはマルタに囚われて行く自分の心が怖かった。母が送り込んだ二人の女性が立ち去った後、テオはマルタから逃げ出した。テオを愛してしまっていたマルタは、深く傷つきホームグラウンドに戻る決意をする。飛行機で隣り合ったスペンサーは、マルタにモンタナに来ることがあったら知らせろと名刺を渡し、マルタは自分の足で立つために、モンタナに行くことを決断する。だが、モンタナに住み始めてから、マルタは妊娠したことを知る。マルタはテオに知らせるつもりはなかったが、マルタの兄とテオの妹の結婚が決まり、二人は結婚式で再会する。妊娠に気付いたテオは結婚すると告げたが、マルタは愛のない結婚などしないと拒絶する。テオはマルタを探し出し、モンタナまでやって来た。マルタの拒絶に構わず、テオは献身的にマルタの世話をした。だが、自尊心を捨ててマルタが問いかけた言葉にテオは答えることができなかった。彼女を愛しているとは言えない。テオは諦めと共に、マルタから去ることを決める。しかし、飛行場に描かれたマルタの壁画を見た時、テオは事実に気付く。
警察から呼び出しを受けたマルタが、赴くとテオが逮捕されていた。私有地に落書きをしたと警官に言われて、マルタが見たものは、壁に書かれた「テオはマルタを愛している」という言葉だった。何度も繰り返していたプロポーズの言葉に、テオはやっとイエスという言葉を貰えたのだった。


世界一セクシーな船乗りは、海のない土地で、妻と息子を手に入れるという話ですね。運命の相手を求めていたマルタは、偶然彼に出会ってしまうが、縛られることを嫌う彼を束縛せず自由にしてやろうとする。結構熱い話です。