454 くちなしは誘惑の香り メラニー・ミルバーン
- 作者: メラニーミルバーン,Melanie Milburne,高橋庸子
- 出版社/メーカー: ハーレクイン
- 発売日: 2008/11
- メディア: 新書
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退院したキーラをガースが訪ねて来る。ガースは、自分が同性愛者である事を告白し、問題の夜の詳細を語った。自分の性癖を両親に知られることを恐れ、キーラを利用したのだと。ただ一人信頼できると思っていた親友に裏切られたことに怒りを感じながらも、真実を知っても無駄だとキーラは思った。だが、もう遅いと呟いたキーラの声に「遅くはない」と答える声を聞く。パトリツィオに睨みつけられて、ガースは急いで帰って行った。お互いへの信頼が欠けていたことをパトリツィオは話した。周囲の雑音に惑わされて、結婚を破綻させるところだったと。二人はお互いの愛を確信する。
若くして結婚したキーラには、まだ幼いところが残っていた。留守にするパトリツィオに不満を吐露することが我儘だと思いもしなかった。そんな彼女を可愛いと思いながらも、パトリツィオは彼女の中に巣食う不安に気付かなかった。誰も自分自身を愛してくれはしない。否定されて育ってきたキーラには、確かだと思えるものが欲しかったのだ。最近は女性の浮気も、結構アリって世相になってきてるよね。男にだけ寛大なんて間違ってるものね。