448 完全なる結婚 ルーシー・モンロー

完全なる結婚 (ハーレクイン・クラシックス)

完全なる結婚 (ハーレクイン・クラシックス)

母親同士が親友だったために、リコとジャンナは幼馴染だった。いつしかジャンナはリコを愛し始めたが、リコはそれに気付く事もなく婚約を発表する。ある夜、ジャンナはリコの弟アンドレから電話を受ける。リコが交通事故で意識不明だというのだ。車を飛ばしてジャンナはリコの元に行った。彼が誰と家庭を築こうとも、生きていてくれれば、それでいい。ジャンナは不眠不休で付き添い、愛している、戻って来てと囁き続けたが、意識が戻った時、リコの下半身は動かなかった。身勝手な婚約者は束の間やって来ては、ジャンナへの不満をリコに吹き込んだ。家族でもない自分がいる必要はないのだ。仕事に戻る決心をしたジャンナに、リコはずっと付き添って欲しいと言った。車いすでの生活を覚悟したリコにとって、ゆるぎない自信で回復すると宣言するジャンナの言葉は救いだった。彼女を手放したくない。リコは婚約を解消し、ジャンナに自分の子供を産んで欲しいと言った。愛されていないことはわかっている。それでも、彼の子供を産むことは、ジャンナの夢だった。退院すると、二人は登記所で結婚してから、リコの家に向かった。リコはジャンナの躊躇いを感じ取り、婚姻無効を阻止するために、指を使ってジャンナの処女を奪った。リコはジャンナを喜ばせることはするが、決して自分に触れさせなかった。男として性的不能なことは、リコにとって辛い事柄だった。完全な男になりたい。リコは懸命なリハビリで、歩くことができるようになるが、二人の距離は遠のいて行った。私はただの孵卵器なのだ。体内受精のために、病院に同行したリコは、痛みに耐えるジャンナを見て、自分の身勝手な自尊心のせいで、彼女を苦しめていることに愕然とし、彼女を愛していたことに気付く。スーパーモデルだった元婚約者が裸同然の姿でステージを歩き回っても、全く感じなかった嫉妬を、他の男がジャンナに注ぐ視線には感じる理由を、彼は悟った。家に帰ると、リコは自分の恐れをジャンナに打ち明けた。ジャンナは身体が全く動かなくても彼を愛していると言った。恐れを捨てて、リコはジャンナを求めた。可能な高ぶりを感じた時、リコは歓喜した。身も心もリコの物となって、ジャンナは幸せだったが、不安は消えなかった。突然、元婚約者の訪問を受けたジャンナは、リコが彼女を追い返すことを期待したが、彼はそうしなかった。一人になりたい。ジャンナは制止を振り切り、車で家を出た。行きついた所は、母が亡くなった時、リコが連れて来てくれた礼拝堂だった。私の居場所はどこにもない。絶望に涙を流すジャンナをリコは見つける。彼の愛の言葉をジャンナは信じられなかった。リコは全身全霊を込めて永久に愛し続けることを、彼女に伝えた。


リコだけが気付かなかったジャンナの価値。事故に合い、男としての危機を感じた時、彼女を失うことを恐れた彼は、彼女の愛を利用して、強引に結婚に漕ぎ着けるが、自分の真の気持ちには気付かずにいた。それでも、完璧な夫になりたいという強い思いに必死な努力で及んでいく。・・・だけど、指で処女膜を破るってどうなの?そこまで指が届くってのが信じられないわ。