419 秘書のためらい ジェニー・アダムス

秘書のためらい (ハーレクイン・イマージュ)

秘書のためらい (ハーレクイン・イマージュ)

ボス、ヘンリーが倒れたとき、傍にいたクリッシーは必要な手配をし、付き添ったが、彼の妻マーガレットは自分の楽しみを優先したあげく、弁護士を伴って病院にやってきた。彼女がやろうとしていることを阻止するために、クリッシーは頑として病室の前に立ちふさがった。一触即発の場面を救ったのは、ヘンリーの孫ネイトだった。ネイトは、5年前自分のベッドにいる裸のマーガレットを見て以来、祖父を傷つけないために国を出ていた。父に捨てられ、母に自殺されたネイトは、自分は愛する人を不幸にすると固く信じていた。ここにずっと留まることはできないが、会社と祖父のために尽くそうとネイトは、思っていたが、クリッシーに惹かれてしまう。彼女が欲しい。だが、クリッシーはお互いに作用しているものを無視しようと、ネイトに提案した。クリッシーの両親は、彼女たち姉妹を捨てて外国に行ってしまったが、その原因は自分だと、クリッシーは思っていた。姉のような美貌も、妹のような才能もない退屈な二女が、彼らには耐えられなかったのだと。罪悪感を抱えるクリッシーは、自分を愛してくれる人間などいないと信じていた。彼はただ私を抱きたいだけだ。つかの間の情事など欲しくはない。それでも、彼の傍にいると思考力が失われ、彼に身をゆだねたいと思ってしまう。二人の緊張感は耐えがたいほどになり、爆発事故に遭遇して、危機感を覚えた二人はついに一線を越える。夢中になるあまり避妊を忘れたネイトは複雑な思いでいた。クリッシーが妊娠すれば、ここに留まり、彼女を手に入れられる。しかし、妊娠がわかった時、クリッシーは彼のプロポーズを拒絶した。愛する男の子供を産むことは喜びだったが、愛のない結婚はできない。しかし、クリッシーが玉突き事故に巻き込まれたと知らされた時、ネイトは彼女を愛していると自覚する。二人は心に住みついていた悪魔を白日の下にさらし、それが真実ではなかったことに気付いた。二人はお互いの愛を確認し、結婚を誓った。


お互いへの渇望感は、一度抱き合ったくらいでは消えない。頭と身体では、正しいと示す方向が違う。二人は悩み、戸惑い、運命に逆らおうとする。楽しい作品でした。