409 ガラスの家 ミシェル・リード

ガラスの家 (ハーレクイン文庫)

ガラスの家 (ハーレクイン文庫)

ダニエルとマークは恋人同士だった。しかし、自分の性癖が祖父に知れてしまったら、牧場を継ぐ夢が潰えてしまう。ダニエルはマークの幼馴染リリーの両親の苦境を知って、解決策を思いつく。リリーは便宜結婚を承諾したが、ダニエルの兄デインに会って危険を感じた。リリーとデインは一目で恋に落ちた。デインは自分を求めるリリーの思いを察知して、怒りを覚える。彼女は財産目当てに愛してもいない男と結婚しようとしている。そして、夫婦の傍にいるマークと不倫していると誤解し、リリーを責め立てた。兄弟の仲は疎遠になり、デインをさらなる苦痛に苛ませた。やがて、祖父が亡くなり、結婚を続ける必要が無くなった二人は離婚の準備を始めたが、その矢先無謀運転の被害者となってダニエルは亡くなった。デインはこの世でただ一人、狂おしく求めながらも、触れてはいけない女性が自由になったことを知った。だが、マークを気遣うリリーに嫉妬し、冷酷な態度を取り続けてしまう。リリーは二人に未来はないと知りながら、デインに身体を許した。リリーがバージンであったことを知って、デインは真実を知ろうとする。マークが実はダニエルの恋人であったと知って、デインはショックを受ける。ダニエルはリリーを利用していたのだ。彼女に後ろ指を刺されるような事をさせる訳にはいかない。半年の猶予を持つことを決め、リリーは両親が暮らすオーストラリアに向かった。半年が過ぎ、リリーは行動を起こすことができずにいた。イギリスに、デインの元に帰りたい。でも、デインはもう私を欲しくないかもしれない。それから、二週間が過ぎて、デインから「帰って来い」というファックスが届く。急いで、帰ったリリーを待っていたのは、怒りに燃える冷酷な男だった。一体どういうことなのだろう。リリーはデインの使用人から話を聞いて、やっと気付く。彼は私を愛しているのだ。リリーは恐れを捨て、デインに愛していると告げた。デインは人に何を言われようと、リリーを妻にすると言った。


切ない話です。