407 結婚と契約と キャロリン・ゼイン

結婚と契約と―ブルーベイカーの花嫁 (シルエット・ロマンス)

結婚と契約と―ブルーベイカーの花嫁 (シルエット・ロマンス)

勉強に明け暮れた人生を送るエマリーンは、友人の結婚式で知り合った男性から言葉巧みに誘惑され、純潔を捧げる。しかし、彼は翌朝、これは賭けだったのだと告げて立ち去った。騙されたことに打ちのめされたエマリーンは、その後妊娠と診断されて、茫然となった。あの卑劣な男を捜し出そう。友人に問いただすと、外見からジョニーではないかという答えを得た。怒りに燃えるエマリーンは、彼の家の戸口を叩いた。
ジョニーは結婚を数日後に控え、重大な問題に直面していた。婚約者を全く愛していないことに気付いたのだ。この結婚はすべきではない。だが、何と告げればいいのだろう。そこに、エマリーンが飛び込んで来る。彼が自分を妊娠させて逃げたと喚いて。
エマリーンは、一目ジョニーを見て、あの男性ではないと気付いた。泣き崩れるエマリーンに同情して、話を聞いたジョニーは二人の解決策を見出した。責任を取って結婚することにすれば、不幸な結婚を取りやめることができる。彼女も両親を落胆させずに済むだろう。提案を聞いたエマリーンは、驚愕しながらも同意した。結婚式当日、ジョニーの義姉は、プロの美容師の手でエマリーンを変身させた。ベールを持ち上げてエマリーンを見たジョニーはショックを受ける。エマリーンは外見も内面も魅力的だった。便宜結婚だと言い聞かせても、お互いに惹かれる気持ちは加速していった。彼女に感じる欲望を押し隠しながら、ジョニーはエマリーンを大事にし、気遣った。彼女こそ自分が理想とする妻だ。契約など、無かったことにしたいと思いつつ、月日は流れ、二人は親となった。娘への愛を隠そうともしないジョニーに、エマリーンの胸は痛んだ。期限の一年が訪れようとしていた。
ジョニーの元婚約者が結婚を決め、招待されたエマリーンは一人の男性に気付く。エマリーンは生物学的な自分の娘の父親に、子供が生まれたことを告げた。しかし、彼は父親になる気など全くないことを明らかにする。娘の父親に相応しいのはジョニーだけだ。彼を愛している。物陰からその言葉を聞いたジョニーは歓喜した。やっと、二人は契約から解放され、夫婦として歩み始める。


妊娠してるとは言え、同じ部屋で寝起きしてて、我慢できる男性がいるとは思えないけど・・・?まあ、いい話です。216、217で紹介したブルーベイカーの花嫁のシリーズの一つです。