393 石の都に眠れ リンダ・ハワード

石の都に眠れ (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

石の都に眠れ (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

考古学者の父は、失われた都を追って命を落とした。父亡き後、考古学者となったジリアンは彼の残した不名誉な噂と戦い、実績を積むが、評価されることはなかった。打ちのめされたジリアンは父の残した資料を調べ、調査を願い出るが誰も信じようとしなかった。しかし、義兄リックは巨大なダイヤモンドが埋もれていることを知り、ケイツに話を持ちかける。負債を抱えるケイツはダイヤの横取りを企み、アマゾンの調査に出資を決めた。案内を依頼されたベンはケイツに不穏なものを感じ、尾行して、ケイツが殺し屋ドゥトラを雇ったことを知る。ジリアンは暗号化された地図を頭に叩きこみ、誰にも細かい行き先を知られないように用心していた。ベンは生意気なジリアンに欲望を感じ、数日後には自分のものにしようと決意する。石の都は見つかった。だが、学者たちを動かすには決定的な物が必要だった。ベンはジリアンの説明通りの部屋で、巨大な石像と「女王の心臓」と呼ばれる赤いダイヤモンドを見つける。ベンは巨万の富を夢見、ダイヤを着服することを決め、隠し、石像の発見のみを告げる。しかし、疑っていたケイツは明け方、ダイヤの隠し場所に行くベンを見つけ、発砲した。ジリアンは辛くもドゥトラから逃げ出し、ベンも後を追った。ジリアンは、もはやベンにとって欠くことのできない人になっていた。彼女を一生自分に繋ぎ止めたい。そうするには結婚しかない。しかし、ベンが隠し持っていたダイヤにジリアンが気付き、それをベンが売るつもりでいることを知って、ジリアンは落胆する。追って来たドゥトラは、ベンに襲いかかったが、銃弾に倒れた。危機を脱した後、機を逃さず、ジリアンはダイヤを持ってボートに飛び乗った。取り残されたベンはジリアンとダイヤを秤にかけ、ジリアンを選んだ。追いついたベンはジリアンをホテルに連れて行き、彼女に調査結果の発表をさせた。赤いダイヤはジリアンの父の名誉を回復する。いまだ信じられぬ様子のジリアンに、ベンはすぐに結婚すると告げた。


面白かったです。さすがはリンダさま。限りなくホット!なんだけど、ちょっと乱暴なヒーローなんで、困りもの。前戯なしに突っ込むこと二回は、バージンのヒロインには酷ではなかったかと心配いたしました。