374 富と愛 ダイアナ・パーマー

富と愛 (ハーレクイン文庫)

富と愛 (ハーレクイン文庫)

休養を取るためにジェラルドが実家に滞在することになり、ニコルは同行を依頼される。ニコルは父と財産に背を向け、自立が軌道に乗ったところだったため、仕事を失いたくなかった。渋々同行を引き受けたニコルは、迎えに来たジェラルドの兄ウィンスロップに惹かれてしまう。ウィンスロップは事故で足を怪我してから、隠遁生活をしていたが、以前会社を訪れた時、ニコルを見て胸騒ぎを感じていた。二人が惹かれ合う気持ちは強かったが、押し留めようとする力もあった。しかし、牧場を訪れた集団の中にニコルの父親がいたことで変化する。父は相変わらず俗物だったが、ニコルに歩み寄ろうとしていた。父を憎んでいると思っていたニコルは次第に父を受け入れようと思い始める。ニコルとジェラルドの会話を盗み聞きしたウィンスロップは、ニコルと弟が交際していると思い込み、ニコルが兄弟を弄ぼうとしていると誤解した。ニコルはウィンスロップに愛していると告げたが、彼は拒絶する。愛してくれない人を思い続けていても仕方ない。ニコルはジェラルドと共にシカゴに戻った。ジェラルドは想い人にプロポーズし、結婚を決めたがニコルは式には行くことができなかった。二度と、ウィンスロップには会うことなどできない。やがて、クリスマスが訪れ、ニコルは父の家で過ごすことを決める。迎えに来た父とその愛人は楽しげにニコルに大きなプレゼントを用意したと言った。大きすぎてリボンしか付けてないと。ドアを開けるとツリーの下にリボンを付けたウィンスロップがいた。ウィンスロップはニコルが去った後、眠れず、食べれず、仕事も手につかなかった。忘れようと努力したが、強い酒も助けにならなかった。そして、ウィンスロップは観念した。ウィンスロップは愛を告白し、すぐに結婚すると宣言した。


ちょっと、いい話です。ロマンチック?自らクリスマス・プレゼントになる男って素敵だわ。普通は反対だもんね。