339 罪深きファンタジー イザベル・シャープ

罪深きファンタジー (ハーレクイン・ディザイア)

罪深きファンタジー (ハーレクイン・ディザイア)

学生時代に発病した父親の介護で、長い年月を過ごし、やがて他界した後、当時付き合っていた恋人の執着に嫌気がさしたダーシーは別れ話を告げた直後、彼が事故に合い、見捨てることもできずに彼女は看病をした。彼は次第に健康を取り戻し、ダーシーはやっと自由を手に入れた。意外に多かった父の遺産を知り、仕事を辞めたダーシーは、これまで我慢していた自由を満喫し、自分を探す旅に出ようとしていた。生まれ育った家を売りにだすため、改装に乗り出したダーシーは一人のペンキ職人に目を止める。彼はセクシーで、素晴らしい肉体を持っていた。今まで空想でしか体験できなかったことがしたい。ダーシーは慎ましかった娘を捨て、彼を誘惑することを決める。タイラーは大学での講師の仕事が始まる前に、頼まれてアルバイトをしていたが、まさかそこの女主人に恋してしまうとは思っていなかった。彼女が気になって仕事がはかどらない。窓枠のペンキを剥がしていたタイラーは部屋の中で彼女が服を脱ぎ出したのを見て、茫然となった。彼女が誘っている。タイラーが慌てて部屋に入ると、彼女はベットで待っていた。素晴らしかった。しかし、ダーシーは一度きりの情事と考えていた。旅立つ自分には深い関係は必要ない。翌日、彼が裏の家の住人であり、見知らぬ人ではなかったことをダーシーは知らされる。エスカレートするダーシーはナイトクラブで別の男性を誘惑する決意を固めた。セクシーな衣装に身を包んだダーシーは多くの男性に声をかけられるが、タイラーに感じたような高ぶりを感じることはできなかった。タイラーはダーシーの親友から電話をもらい、ダーシーを見張っていたが、一人の男性に引きつけられそうになっているのを見て我慢できなくなる。突然現れたタイラーは、即座にダーシーを欲望の虜にした。二人は家まで待てず、タイラーの車の中で抱き合った。それでも、ダーシーは頑なだった。美術館で自慰するという思いつきはタイラーを驚愕させたが、それでもタイラーはダーシーを救出に行った。一目惚れなど信じていなかったタイラーだったが、ダーシーを愛してしまったことは疑いようもなかった。タイラーは指輪を買い、彼女にプロポーズした。ダーシーは彼を傷つけたくなかったが、冒険を諦めるほど確信が持てずに、彼に別れを告げた。計画通りダーシーはシアトルに行った。豪華なホテルに泊まった後で、落ち着けるコンドミニアムを探しながら、ダーシーは自問自答していた。タイラーが恋しい。ハンサムでセクシーな男性もいるが、全く気分が乗らない。そして、ダーシーはやっと悟った。自分の居場所はタイラーのいる場所だ。ダーシーはタイラーの元に帰った。


後悔したくない。逃してきたものを掴みたい。ダーシーは悩み、自分が求めるものを知ろうとする。待ち続けたタイラーは偉い!