323 教授はそばかすがお好き ベティ・ニールズ

教授はそばかすがお好き (ハーレクイン・イマージュ)

教授はそばかすがお好き (ハーレクイン・イマージュ)

いとこから仕事を頼まれたデボラは、ナニーとしてその家に赴いた。三人の子供たちと留守番しているところに、一人の男性が訪ねてくる。失礼な言葉を吐くその男は、子供たちの伯父だった。やがて帰ってきた両親は、一家の休暇にデボラも同行して欲しいと言った。快く承諾したデボラは、彼らと共にチャーター機に乗り込むが、屋敷に到着してから、伯父とその娘も一緒であることに気付く。
ギデオンは数年前妻が恋人と出て行き、娘エレノアを一人で育てていた。優秀な家庭教師と家政婦が同居していたが、エレノアが母を求めていることに心を痛めていた。デボラはエレノアを魅了し、一家はデボラを気に入った。ギデオンはデボラに結婚して欲しいと言ったが、彼が自分に惹かれている訳ではないことに傷つく。愛し愛される理由でしか結婚は有り得ないとデボラは断った。休暇が終わり、通常の日常が始まり、デボラの仕事は終わった。デボラを恋しがるエレノアに会いに行くことを承知したデボラは、ギデオンの家に向かった。ギデオンは家政婦に結婚を考えている女性だとデボラを紹介した。デボラは怒りを覚えるが、エレノアの寂しさも感じていた。
短期の仕事の依頼を受けたデボラは、子供たちの散歩の帰りに偶然ギデオンと再会した。デボラの話を聞いたギデオンは、仕事明けのデボラを迎えに行く。ギデオンはデボラを家に送り届け、デボラの両親は彼を歓迎した。帰って行くギデオンの車を見つめながら、デボラは彼を愛してしまったことに気付く。彼は娘の母親と家の用事を片づけてくれる便利な妻が欲しいだけなのだとわかってはいたが、デボラは結婚を決意した。時間がたてば、彼に愛される奇跡も起こるかもしれないという儚い希望も持って。
結婚式の直後、エレノアと共にギデオンの出張に同行したデボラは、その夜一人きりのベッドで涙を流した。エレノアはデボラの愛に包まれて、次第に快活な少女へと変化していった。しかし、デボラは満たされない思いを隠し持ったままだった。
家で催すことになったパーティーの買い物のために、ハロッズの前で降ろされたデボラはバスに向かう途中で、美しい女性とギデオンの姿に動揺する。だが、デボラは魅力的な女性になろうと決心していた。ホステスの役目を完璧にこなしたデボラは、その未亡人がギデオンを独占していることに興味がないふりをしていたが、ギデオンは気付いていた。しかし、デボラは嫉妬を気取られないようにすることや、ギデオンの冷淡な態度に耐えることが苛立たしくなってくる。ギデオンから答えにくい質問を投げかけられて、怒りを募らせたデボラは、母に会いに行こうと決めるが、ギデオンに阻止される。堪えきれなくなったデボラは、感情が入り込んだおかげで、この計画を台無しにしてしまったと打ち明けた。ギデオンは笑ってデボラを抱きしめ、愛していると告げた。デボラの気持ちがわからなくて、古い友人の女性を利用したのだと。


一体いつの話なの?現代の話じゃないことは確かだわ。娘の母親を買うなんて最低!