299 ダンカンの花嫁 リンダ・ハワード
ダンカンの花嫁―愛なき誘惑〈1〉 (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)
- 作者: リンダハワード,Linda Howard,平江まゆみ
- 出版社/メーカー: ハーレクイン
- 発売日: 2004/03/01
- メディア: 新書
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ダンカンは二年で終わった結婚生活のつけで、元妻に多額の慰謝料を取られて、牧場は危機に瀕していた。土地を売り、解雇と融資でやっと会計が黒字に変わった時、彼は妻と自分の血を引く子供が欲しいと痛切に感じた。反応は3通しかなかった。その、最初の女性からダンカンは目が離せなかった。魅力的で都会的な女性は、ダンカンを見て声を失ったようだった。欲望が二人を包んだ。ダンカンの牧場は祖母の家を思い出させた。マデリンは、意に反さないようだったが、ダンカンは昔の面影の全くない朽ちたような家を苦々しく思った。彼女のような女性には、ここでの生活はできない。愛人には最適だが、妻にはできない。それがダンカンの下した結論だった。しかし、他の候補者を選ぶことはできなかった。二週間後、ダンカンはマデリンに電話をかけ、プロポーズした。マデリンには、断ることなど考えられなかった。しかし、ダンカンは元妻に裏切られたことの傷をまだ引きずっていた。マデリンは、断固とした態度と意思で、元妻の償いをさせられるのは御免だと告げた。ダンカンは次第にマデリンは元妻とは違うのだと思い始める。そして、冬がやって来た。気温が下がり、ブリザードが吹き荒れ、牛の半数が凍死した。どんなに計算しても、銀行の支払いに間に合いそうもない。ダンカンの苦悩を感じて、マデリンは決心した。こっそり出かけたマデリンは、自分の口座からお金を引き出し、ダンカンの借金を清算した。ダンカンが怒ることは想像していたが、責められてマデリンは、唖然とした。愛しているから、牧場を守るためにやったのだと説明しても、ダンカンは聞かなかった。離婚する時に土地を取り上げるためだと、ダンカンは信じ込んでいた。腹を立てたマデリンは、ダンカンの出かけた隙に家を出て、近所のコーヒーショップに住み込みで働き始めた。数日後、都会に逃げ帰ったものと思い込んでいた妻が、コーヒーショップにいるのを知って、ダンカンは驚いた。マデリンの意図が全くわからなかった。しかし、ダンカンはマデリンが恋しかった。一緒に帰ろうと言うと理由は?とマデリンが聞いた。ダンカンの言う理由は彼女の求める答えとは違っていた。このままでは、二人の未来はないとマデリンは考えていた。ダンカンはコーヒーショップに通ったが、答えを見つけられなかった。ひとりぼっちの生活で、考える時間はたくさんあった。やがて、やっとダンカンは答えを見つける。彼女の居ない生活には耐えられない。店の真ん中で、ダンカンは愛していると告げた。
戦う勇敢な女性の話。貧乏で偏屈で傲慢。あまり見ないヒーローですね。とても面白かったです。