288 危険な駆け引き リンダ・ハワード

危険な駆け引き (MIRA文庫)

危険な駆け引き (MIRA文庫)

諜報員のチャンスは大物テロリストを追っていたが、手掛かりがなかった。しかし、娘がいるという情報を得て、自身の魅力的な外見で彼女に取り入り、テロリストの逮捕に繋げようと計画する。
サニーの母は夫が娘に性的な虐待を行っている事実を知り、娘を連れて逃げ出した。潜伏しながら、サニーを産み、二人の娘を連れて逃げ回ったが、ある日追手に囚われた母は娘たちを守るため自殺した。サニーは母の教えを守り目立たぬよう生きてきた。
空港でひったくりに会ったサニーは搭乗するはずの飛行機に乗れず、仕事を遂行するため、チャンスのセスナに乗ることを承知した。
予定通り電波の届かない山の中に不時着したチャンスは、彼女の誘惑に着手した。しかし、彼女のバックから非常用の食糧からテントまでさまざまなものが出てくるのを見て、不審を感じる。チャンスは自分の外見に女性が惹きつけられることを知っていたし、多くの女性を知ってはいたが、こんなに欲望を感じたことは初めてだった。その上、彼女はチャンスの誘いをはねつけた。救助が来るまで、ここでキャンプしているしかないとチャンスはサニーに告げた。サニーは姉に週一回短い連絡を習慣としていた。連絡しなければ、姉はサニーが彼らに拉致されたと思い込み、行動を起こしてしまうかもしれない。サニーは岩壁を登り、問題を打破しようとするが、思った以上に困難だった。チャンスは怒りと恐れを感じ、愕然とする。しかし、計画を頓挫させるわけにはいかない。二人は欲望に負け、抱き合ったがサニーは処女だった。そして、巧妙に隠された拳銃も持ち歩いていた。チャンスは何度も彼女を抱いたが、回数が多いことを初体験だったサニーが知るはずもなかった。やがて、連絡する日が迫り、困り果てたサニーはやっとチャンスに真実を告げた。キャンプの必要がなくなり、チャンスは救助を依頼し、二人は助け出された。チャンスはサニーの父親が彼女を追って来たことを知っていた。拓けた草原に連れて来られたサニーは銃撃戦に巻き込まれ、現れた父親の一味は射殺された。サニーは自分が騙されていたことを知った。サニーは目立たぬよううずくまり、周囲の注意を引かないまま立ち去った。サニーがいないことに気付いたチャンスはサニーが座っていたバケツの血だまりを見て慌てた。サニーは撃たれていたことも、そしてチャンスの子供を身ごもっていることも隠したまま居なくなろうとしたのだ。捜索されサニーは意識を失っているところを見つかり病院に配送された。奇跡的に危機を脱したサニーは子供を失わずに済んだことに安堵したが、チャンスを許すことができなかった。しかし、チャンスは自分から逃げることはできないと言った。退院後、チャンスは有無を言わせずサニーをマッケンジーの山に連れて行った。マッケンジー家の歓迎を受け、サニーは感激した。チャンスは自分は養子で、実の両親を知らないことを話した。どんな血が流れているかわからない、だが、サニーと子供が欲しいのだと。愛しているとチャンスはサニーに言った。サニーは愛されているのなら何も問題はないと答え、プロポーズを承諾した。


ホットです。マッケンジーの男たちって素敵!!!リンダさまの本は最高です。