２７３ ナイト・シェイド ノーラ・ロバーツ

ナイト・シェイド (シルエット・ラブストリーム―真夜中のヒーロー (LS74))

娘が家出してから数日して両親の元に見知らぬ女性から手紙が届いた。娘リズが拉致され、監禁されていることを知って、両親はコルトに救いを求めた。コルトは苦労して、情報屋を探し彼から話を聞き出そうとした矢先、情報屋は銃弾を受けて死んでしまう。
上司からコルトと共に捜査に当たるよう言われたシアは、渋々同意した。きわどい行為をビデオに撮っているという場所に当たりをつけ、部屋に踏み込んだ二人は空っぽの部屋と架空の契約者に落胆した。しかし、その部屋に配達された小包を他の住人が預かっていたことで製造されたビデオを手に入れる。両親に手紙を書いた女性から話を聞いた二人は、リズが囚われているのが、ビデオに写っていた山荘らしいと判断を下した。セスナを借りて上空から山荘を探していた二人は、それらしい山荘を見つけた。車が故障したと言って山荘に入り込んだシアは、リズを見て安堵した。シアが監視の男たちを引きつけているうちにコルトはリズを助け出すことに成功した。撮影現場に使われたフラットの管理をしていた男に不信を抱いた二人は、彼が高跳びする前に捕まえ、事件は解決した。
シアは、里親の元に居る時、そこの息子にレイプされた経験があった。リズは男たちに強要されて自分が汚されたと感じていたが、その傷をシアは自分の経験を話すことで癒した。しかし、甦った過去はシアを苦しめ、コルトに気付かれてしまう。だが、話を聞いてもコルトは怯まなかった。コルトは頑としてシアと結婚すると言った。コルトのゆるぎない態度に根負けして、シアはコルトを愛していることを認め、結婚に同意した。

ロマンチック・サスペンスの王道といった話です。