269 心まで奪われて ペニー・ジョーダン

心まで奪われて―華麗なる日々〈1〉 (ハーレクイン・ロマンス)

心まで奪われて―華麗なる日々〈1〉 (ハーレクイン・ロマンス)

カーリーは生後数カ月の時、ゴミ捨て場に捨てられていた。浮浪者に拾われ、5歳の時養子となったカーリーは新しい家族を愛そうとしたが、養父母が愛しているのは実娘だけだった。蔑まれながら大きくなったカーリーは18歳の時、施しを受けるのはやめようと決意し、仕事を見つけ学費を稼いだ。そして養父母が破産した時、カーリーは振り込まれていた仕送りを送り返した。親友が始めた企画会社の経理を担当して稼いだお金のほとんどは、養母の浪費で消えて行ったが、養父母は麻薬中毒で命を落とした実娘の死の責めをもカーリーに与えた。カーリーは拒絶を恐れて、感情的な介入を否定した。
リカルドは、プレタ・パーティーの買収を考えていた。内情を探るために、顧客候補として、企画されたパーティーに同行し、社員から情報を聞き出そうと計画する。経営者ルーシーの夫ニックは、経理面をガードするカーリーを邪魔に思っていたため、リカルドの求めにカーリーを伴わせた。悪意を滲ませたニックの言葉をリカルドは信じ、カーリーを財産目当ての貪欲な女だと思い込んだ。カーリーはリカルドの魅力に生まれて初めて欲望を感じ、当惑した。男性と親密になった経験はないし、恋に落ちる気もなかったが、リカルドに抱かれたいという思いは加速して行った。リカルドもカーリーが欲しかった。しかし、見返りを求めていると非難されて、誤解されていることに気付いたカーリーはリカルドを求めることは間違いだと知る。リカルドは次第にカーリーが考えていたような人間ではないことに気付き、彼女を知りたいと思うようになった。二人の欲望は衰えず、カーリーは後悔しないために受け入れた。リカルドは所有欲をかき立てられ、カーリーと離れることに苦痛を感じた。リカルドはカーリーに愛を告白し、彼女を抱きしめた。カーリーは幸せを感じ、自分も愛していると言った。しかし、リカルドの書斎で買収の書類を見つけたカーリーは、リカルドの裏切りを知り、愛する親友ルーシーの会社が奪われてしまうと落胆する。リカルドは否定したが、カーリーは彼を信じることができなかった。ルーシーの財産管財人マーカスに連絡を取ったカーリーは、会社の危機を話そうとしたが、マーカスはリカルドから知らせを貰ったと言った。リカルドは裏切ってはいなかったのだ。カーリーは、許しを乞うためにリカルドの家に向かった。リカルドはカーリーを黙って抱きしめ、結婚すると言った。


ロマンチックな話ですね。ほどほどにホットです。