243 瞳に輝く星 リンダ・ハワード

瞳に輝く星 (MIRA文庫)

瞳に輝く星 (MIRA文庫)

ミシェルはジョンに一目惚れしたが、すぐに自分に太刀打ちできる男性ではないと悟った。ミシェルは自分を守るため、敵対する態度を取り続け、大学時代に知り合ったロジャーと結婚した。しかし、ロジャーは次第に嫉妬に取りつかれるようになり、ミシェルに暴力を振るうようになった。夫のDVを訴えても、誰も耳を貸してくれようとはしなかった。ある日、ミシェルは夜中に家を抜け出し、病院で医師の診断書を貰い、背中の傷の写真を撮ってロジャーの両親にかけ合い、離婚を勝ち取った。父の牧場に戻って、しばらくして最愛の父が亡くなり、ミシェルは一人で牧場をやっていく決心をするが、書類を整理している時、ジョンと交わした借用書を見つける。牧場経営は破綻しかけていた。その上借金があっては全てを売り払うしかない。ミシェルは仕方なくジョンに電話をかけた。ジョンは出会った時からミシェルが欲しかった。ミシェルはジョンが男の目で自分を見てしまったら、抗えないことはわかっていた。しかし、借金を身体で返すというジョンの提案には激怒と同時に戦慄も覚えた。ジョンは牧場の仕事を華奢なミシェルがやっていることに驚くと同時に、怒りも感じる。守るべき存在の彼女が、牛の世話をし、指にまめを作って働いている。翌日、ミシェルの牧場の偵察に出かけたジョンは柵を修理するミシェルを見つけて、彼女の世話をすることを決心した。ジョンは借金と引き換えに、ミシェルの所有する土地の一部を買い取ると告げた。その代わり、牧場の仕事はジョンの牧場にいるカウボーイたちにやらせると。ミシェルは牧場の全ての仕事を自分一人でできないことはわかっていたが、何もかも他人に指図されるのは気に食わなかった。土地売買の契約を結ぶため、町に出た帰り、ジョンはこれ以上待つことはできないとミシェルを抱いた。ミシェルはジョンを愛するがゆえに自身の心を守るため、彼との破局を身構えていた。ある日、ミシェルの家にロジャーから電話があり、ロジャーの両親が亡くなったことを知る。監視役の両親がいなくなって、ロジャーはミシェルを取り戻そうとしていた。ミシェルは恐怖に震えた。料金滞納で、電気の配給が止められ、ランプの灯りと井戸水で生活していることをジョンに知られ、ミシェルはジョンの家に連れて行かれてしまう。ミシェルはジョンの家で、守られていると感じた。ある日、自分の家を見に行った帰りに、車の事故に遭ったミシェルは誰かが自分を殺そうとしたことを話したが、またしても誰も信じてくれないことに落胆した。周りに壁を貼りめぐらしてしまったミシェルに、ジョンは苛立った。ミシェルは背中の傷に気付かれないよう注意していたが、ある朝、ジョンに見つかり、問い詰められ夫から暴力を受けていたことを話した。数日後、またロジャーから電話があり、ミシェルの怯えを感じ取ったジョンは、知り合いに捜査を依頼した。ミシェルは自らを囮にロジャーをおびき出そうとするが、襲われたのはジョンだった。ミシェルは家の全ての部屋の明りを点けてロジャーを待った。ロジャーは拳銃を片手にやってきた。恐怖に竦みながらも、ミシェルは時間を稼ぎジョンの助けを待った。ジョンはミシェルに銃口を向けるロジャーに逆上し、こぶしで殴りつけた。引き離された時、ロジャーは放心状態だった。彼は病気なのだとミシェルは言った。ジョンは急いでミシェルを家に連れ帰り、結婚しようと言った。


結構ホットです。冒頭はどっかで聞いたような話のような気がしたんですけど、展開が面白かった。