204 罠に落ちた夜 メラニー・ミルバーン

罠に落ちた夜 (ハーレクイン・ロマンス)

罠に落ちた夜 (ハーレクイン・ロマンス)

相次いで両親が亡くなったショックから鬱状態になった妹を回復させるために、アンナはジェニーを連れて旅に出た。最後の地、ローマで盗難に会い途方に暮れる二人を救ってくれたのがルチオだった。ルチオは警察で通訳してくれ、泊まる所のない二人を家に滞在させてくれた。アンナとルチオは惹かれ合い、結婚を決めた。
ルチオが不在の夜、ルチオの弟カルロにお酒を勧められ困惑したアンナは断ろうとするが、カルロが15歳のジェニーを見る目が気になり相手をしてしまう。目覚めた時、アンナは裸でカルロのベッドにいた。それを目にしたルチオはその場で婚約を解消し、家からアンナを追い出した。
何の記憶もないことに責め苛まれながら家に帰った後で妊娠に気付いたアンナは一人で産み育てることを決めた。しかし、3年後、息子サミーが心臓に欠陥があることが判明し、手術代を稼ぐためアンナは必死で働いた。
ホテルの客室の清掃中、その部屋でルチオと再会したアンナはルチオから屈辱的な申し出をされた。子供の治療費を払う代わりに愛人になれと言うのだった。サミーのためにアンナは承諾した。
手術後、ルチオはサミーに正当な相続をさせるために結婚すると言いだした。カルロは結婚し、もうすぐ子供が生まれるために、カルロの子供とは明かせないと言うのだった。サミーを奪うとまで言われてアンナには為す術はなかった。二人は結婚したが、その夜アンナは腹痛に襲われ、流産した。ルチオはアンナに大変なストレスを与えたことを悔やみ、彼女を自由にすることを約束した。イタリアではアンナとサミーは大変な歓迎を受けたが、カルロはアンナを避けていた。しかし、カルロは突然アンナを訪ね、話があると切り出した。あの問題の夜、何もなかったと。カルロはルチオに嫉妬し、アンナを追い出すため、酒に薬を混ぜ、アンナを眠らせて自分のベッドに運び、衣服を脱がせ写真を取ったのだ。そして、その写真をルチオに見せて、誘惑され過ちを犯したと告白したのだった。カルロは自身が愛する女性を見つけた時、自分がしたことの罪を理解した。しかし、アンナに謝罪したものの、ルチオには言えないと言った。怒りに燃えるアンナが詰め寄った時ルチオが帰ってきて、カルロは急いで逃げ出した。不審に思ったルチオはカルロを呼び出し、真実を知った。カルロは、アンナがそんな女性ではないことはわかっただろうに、ルチオは見たいものしか見なかったと責めた。サミーの父親がルチオではないと思っていたのは、ルチオだけだったのにと。
ルチオは怒りと憤りと後悔で目がくらみそうだった。
帰宅して、アンナを前にルチオはどう話していいかわからなかった。
アンナはカルロがルチオに真実を話し、誤解が解けたことが嬉しかったが、ルチオの目に浮かぶ涙に驚愕する。ルチオは離婚してもアンナとサミーが生活に困らないようにすると告げた。アンナはルチオに愛していると言った。ルチオは耳を疑った。ルチオは出会った時、恋に落ち、日増しに愛が募ったと告白すると二人は抱き合った。


似たような話を前に読んだ気がする。結構ホットです。カルロが良心を持ってくれてよかったねって話ですかねぇ。