186 愛しい嘘 ダフネ・クレア

愛しい嘘 (ハーレクイン・ロマンス)

愛しい嘘 (ハーレクイン・ロマンス)

両親の死後双子の妹リアは姉カーラを拒絶し、一人オーストラリアに渡った。シドニーでリコと出会ったリアは恋に落ち子供を授かった。しかし、リコが事故で亡くなったショックから立ち直れないリアは薬に走り、それを知ったリコの兄ザンドロに子供を奪われた。やっと帰って来たリアの姿にカーラは愕然とし、仕事を止めリアの看病に努めるが、その甲斐なくリアは命を落とした。今際の際にリアは息子を冷たいリコの家ではなく、カーラに愛情を込めて育てて欲しいと言い残した。カーラはリアとの約束を果たすため、リアとしてオーストラリアに赴いた。母親としての権利を遂行したいという言葉にザンドロは疑惑の目を向けたが、息子ニッキーが大切に愛されて育てられていることを確認させるため、同居を勧めた。ニッキーは家族に愛されていることを知ったカーラは妹との約束とニッキーの幸せとの間で悩み、やがてここにいることがニッキーにとって幸せなのだと判断を下した。事実を話し決断を打ち明けようとした時、ザンドロは私立探偵からカーラの正体を知らされて、感じていた違和感を理解する。許されるものなら近くに越して来ることも考えているとカーラに言われたザンドロはそれよりいい解決方法があると言った。二人が結婚すればいいと言われたカーラは驚くがザンドロのニッキーに対する愛情を見て承諾する。二人は結婚し、やがてカーラは妊娠した。カーラは自分がザンドロを愛していることに気付くが彼の重荷になるまいと感情を抑え込んだ。海辺を散歩していたカーラは何かに足を刺され病院に担ぎ込まれ流産の危険もあると言われ動転した。目覚めた時、ザンドロが傍らにいることに気付いたカーラは流産したと思いこみ謝った。しかし、ザンドロは子供はカーラほど重要ではないと言った。カーラを失ったら生きていけないと。カーラはザンドロが愛してくれなくても愛していると言ったが、ザンドロは出会った時既に恋に落ちていたと告白した。


愛する人を失い、子供を奪われてボロボロになって死んだ妹のおかげで、幸せを手にする資格はないと思いこむ姉の苦悩。少しホットなトコもあります。