158 宿命のルビー サラ・クレイヴン

宿命のルビー (ハーレクイン・クラシックス)

宿命のルビー (ハーレクイン・クラシックス)

恋人の心変わりに傷ついたルーシーは、これからの生活を考えるため、同僚に誘われるままイタリア旅行に旅立った。三人の同僚の破天荒な態度に苛立ちながら、愕然と不安を感じていたルーシーは滞在に借りた別荘が、大金を払った男のものではなく、彼はメイドの甥にすぎなかったことを知った。正当な持ち主のジュリオはルーシーに償いを求めた。交通事故に合った義妹の子供たちの世話をすれば、帰りの旅費も支払おうというジュリオの要求にルーシーは戦慄を覚える。身体の奥底から湧き上がる欲望は今まで感じたことのないものだった。ルーシーは二人の子供の世話だけに集中しようと決意したが、ジュリオの義母がジュリオの結婚相手として考えるアンジェラと彼女の恋人を見て驚いた。ルーシーの恋人を奪った相手と前の恋人フィリップだったのだ。フィリップのジュリオに嫉妬させるためだけの役回りにルーシーは同情するが、傷ついたのはプライドだけだったのだと気付いた。ジュリオはルーシーを求めていると言ったが正しいことではないと告げた。家のためにアンジェラと結婚するつもりだと確信したルーシーはイギリスに帰ろうと決心した。盗まれたと言われた家宝の指輪がルーシーのスーツケースから出てきたことで、ルーシーは追われるように別荘を出て空港へ向かった。空港でルーシーを迎えたのはジュリオだった。ジュリオは義母がルーシーを陥れようとして指輪を彼女のスーツケースに入れたと言った。ルーシーを破滅させ、ジュリオとアンジェラを結婚させるために。ジュリオはルーシーがフィリップを今だ愛していると思いこんでいたのだった。前日、ルーシーがフィリップにワインを浴びせかけたこと、フィリップがルーシーを一人で旅立たせたことで、二人の関係は終わっていたのだと確信したことを告げ、ルーシーの指に家宝の指輪をはめた。


一目惚れの話です。あんまりホットなとこはありません。