86 思い出に変わるまで エイミー・J・フェッツァー

思い出に変わるまで (シルエット・ディザイア (D993))

思い出に変わるまで (シルエット・ディザイア (D993))

両親を亡くした後、家族の世話に追われ自身のことは二の次にされてしまう生活に嫌気が差したシアラは家族の元を去りCIAに入った。家族と距離を置く日々の中でパートナーと恋に落ちたシアラだったが、やがて彼が組織を裏切っていることに気付く。彼を罠にかけ証拠を握ったシアラは命の危険を感じ潜伏を決める。学生時代の友人に助けを求め仕事を世話してもらったシアラはベビーシッターとしてその家を訪れた。玄関から現れた人物を見てシアラは唖然とする。その男はかつて大統領の警護をしていたシーックレットサービスだったのだ。香港での夜、二人は一目で欲望を感じ、名前も知らないまま身体を重ね情熱的なひと時を過ごした。

ブライスは父の引退を知り故郷を久しぶりに訪れたが、遊びで一夜を共にした女性が妊娠し責任を取るため結婚した。彼女は独占欲からブライスに仕事を辞めるよう強要し、彼女との関係を悪化させたくなかったブライスは渋々承諾する。彼女はブライスが自分を愛していないことで彼を責め、やがて出産のため命を落とす。乳児を残されたブライスは懸命に子育てをするが探し出した良質なあっせん業者が送りこんできたベビーシッターに欲望を覚えるとは思っていなかった。香港での夢のような一夜が二人の間に横たわり誘うのを二人は抗おうとする。ブライスはやっと名前がわかったものの他のことは頑として口を紡ぐシアラにますます惹かれていってしまう。頑なになんとかブライスを拒絶しようとしていたシアラだったがお互いの求める気持ちは次第に高まりブライスとその子供を愛することを自分に許すしかなかった。自分の居場所が敵に知られ彼ら二人が危険に晒されることを心配するシアラは、ブライスを信頼してはいたものの素状を明かすことはできなかった。ブライスは昔の同僚にシアラのことを調べさせたが、そんな人間は存在しないという報告を聞きシアラに問いただすことにする。ブライスからシアラについて調べたという話を聞いたシアラは足がついてしまったのではないかと慄きボスに連絡を取った。かつてのパートナーが捕えられたという報告を聞いたシアラは安堵するが、その一抹を見ていたブライスはシアラが自分を利用していたのだと非難する。軽蔑に満ちた眼差しに彼を愛したことは間違いだったとシアラは家を出て行く。シアラは仕事に興味を失くし退職を決め、長い間疎遠だった家族に会いに行き温かく迎えられる。友人から連絡を貰って赴いたシアラはブライスがシアラを探していることを聞かされるが、彼が自分を許すはずがないと告げる。平凡な生活が欲しかっただけという彼女の言葉に突然現れたブライスは仕事が彼女に与えていた興奮以上のものを自分は持ち合わせていないと告白する。与えられるのは自分自身だけだという彼にシアラはそれだけで十分だと答える。


これはものすごくホットです!ちょっと家族がいるトコでは本を開けないですよー!一ページ目からドキドキものです^^
公共の場所で開くのも躊躇しちゃうかもねぇ。家でこっそり読むことをお勧めします。