428 砂上の結婚 ローラ・ライト

砂上の結婚―ボスに恋愛中 (ハーレクイン・リクエスト)

砂上の結婚―ボスに恋愛中 (ハーレクイン・リクエスト)

リタは、恋に破れ祖国を離れて久しい妹を呼び戻したかった。姪に父親に会うチャンスを与え、妹に愛する男と向き合う決意を与えたい。リタは架空の結婚式を計画し、帰って来た妹は失ったと思っていた恋をモノにした。あとは、結婚式で花婿に捨てられた花嫁を演じるだけだ。しかし、祭壇に立つサキールを見てリタは茫然とする。居ないはずの彼に秘密を知らせたのは誰?サキールは祖国で商談があり、信用を得るために妻を必要としていた。これはビジネスだ。祖国での商談を終えて、帰国したら結婚は解消して仕事のパートナーとなる。だが、サキールはリタを雇い入れた時から、彼女が欲しかった。リタはサキールに付き添ううちに、彼の秘めた欲望と恐れに気付く。リタもまた、サキールを求めていた。首長であるサキールの兄ザヤドは、サキールを歓迎したが、サキールの態度は冷ややかだった。サキールにとって家族と呼べるのは、兄一人だったが、サキールは大事に思う人間を失う痛みを恐れ、兄を拒絶していた。リタは、サキールに捨てた祖国を取り戻し、恐れを忘れさせたいと強く思った。しかし、サキールはザヤドとリタ二人に怒りをぶつけ、落胆したリタはサキールの元を去る決心をする。ザヤドはサキールに決闘を申し込み、二人は互角の戦いをして和解した。ザヤドの諌めを聞いて、サキールはリタを手放す愚かさを知る。サキールはリタを追い、彼女に愛を告白した。


架空の花婿にサキールをあてはめたのは、秘かな願望があったため。そして、夢が叶うという話。