415 近すぎて見えなくて エリザベス・ベヴァリー

近すぎて見えなくて―男たちの約束 (ハーレクイン・ディザイア)

近すぎて見えなくて―男たちの約束 (ハーレクイン・ディザイア)

  • 作者: エリザベスベヴァリー,Elizabeth Bevarly,高木晶子
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 新書
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ケンダルは野心を持っていた。大学を卒業後、マシアスのアシスタントになったのは、経営を学び、人脈を作るためだった。しかし、2年のつもりが、いつの間にか5年にもなってしまっていた。マシアスにははぐらかされてばかりだが、今日こそ退職を認めてもらおう。再就職先も決まっているのだから。だが、聞いたマシアスは彼女を裏切り者と詰り、解雇を言い渡す。ケンダルは口惜しかった。でも、前に進まなくてはいけない。役員研修が行われるホテルに着いたケンダルは訝しく思い始める。ファーストクラスに、セダンのレンタカー、ホテルはこじんまりとしたハネムーン仕様だ。現れたスティーブは仕事については話さずに、マシアスについて知りたがる。不審を抱えたケンダルの周りに、近くのコテージに滞在するマシアスが姿を見せる。マシアスは派遣会社に依頼して、アシスタントを捜したが、ケンダルほどの人材はいなかった。彼女に戻ってきて欲しい。マシアスは責任ある地位に迎え入れると約束し、ケンダルを説得する。ケンダルは心を動かされ、スティーブと対決することを決めた。想像通り、スティーブはケンダルから情報を聞き出そうとしていたことを認めた。毅然と立ち去ろうとしたケンダルだったが、現実に気付く。ホテルに、もう私の部屋はない。帰ろうにも、航空便は二日後まで予約がいっぱいだという。仕方なく、ケンダルはマシアスのいるコテージに宿を求めた。マシアスはケンダルがやって来たことを喜んだ。これまで感謝の意を示したことがない。彼女の価値がわかっているのは自分だけだ。マシアスはこれまで感じたことのない感情に戸惑った。軽いキスは情熱的になり、やがて燃え上がった。翌朝、ケンダルは話をする必要を感じ、彼を問いただす。要領の得ない彼の返答は、これはただのセックスで、以前と同じ仕事をさせようとしていることを告げていた。落胆したケンダルは別れを告げる。彼女を失ってしまう。その時、マシアスに事実が初めて見えた。彼女を愛している。マシアスは副社長のポストが空くこと、夫婦が同じ会社で働かないという慣例はあっても問題ないと話す。ケンダルは驚愕するが、彼の説得に応じた。私も彼を愛している。


恋や、まして結婚などする気もなかった男が、一番近くにいた運命の相手に去られるまで気付かなかったという話。男たちの約束第5話だそうです。6話完結らしいです。