父は妻に甘く、妻に言われるまま雪を見に出かけて亡くなった。妹ジェイニーと二人残されたキャ
サリンは学校に通う傍ら、仕事を掛け持ちして生活を支えるが、ジェイニーは貧しい生活を憎んでいた。ジェイニーは遊び暮らし、やがて裕福な男の子供を身ごもり結婚した。二人は子供をナニーに預け、パー
ティーに明け暮れていた。キャ
サリンは二人に生活を改めるように、激しく言い聞かせた。しかし、翌日二人は事故で亡くなった。リコは弟の結婚式で花嫁の姉キャ
サリンに惹かれたが、姉妹の会話を聞き、二人が財産目当てであることを知る。遺児のリリーには莫大な遺産が残されていた。義母アントニアがそれを望んでいることを知っていたリコはリリーと引き離されたくなければ、結婚しろと脅迫した。妹が亡くなった今、家族と呼べるのはリリーしかいなかった。そして、キャ
サリンは既にリコを愛してしまっていた。キャ
サリンは慰めを必要としていたリコに己を差し出したが、それをもリコは蔑んだ。やがて、キャ
サリンは妊娠に気付き喜ぶが、それはつかの間だった。キャ
サリンは流産し、リコにとって保育器でしかなかったことを思い知らされる。リリーの祖父母が親権争いを下りることを決め、彼らがリリーを愛していることが明らかとなり、キャ
サリンはこの家にいる意味を失った。ジェイニーが望んだ裕福な暮らしと愛は自分がいなくても十分に与えられる。自分を軽蔑し、憎んでいた妹が、私に何かを望んでいた訳はない。キャ
サリンは荷造りし、家を出て行くことをリコに告げた。車を走らせ、着いた先はジェイニーの眠る墓地だった。キャ
サリンは両親が亡くなって初めて自分に泣くことを許した。泣き崩れるキャ
サリンをリコは抱きしめた。リコは弟が酔っぱらい運転ではなく、
脳卒中で亡くなったことを話し、弟夫婦はキャ
サリンの戒めを聞いて、生活を立て直すつもりでいたことを話した。ジェイニーはキャ
サリンを尊敬し、彼女のようになりたいと言っていたと。そして、残されていたビデオには楽しげな三人の親子が映し出されていたと言った。財産目当てではなかったのだと。
リコはずっと愛していたと告白した。キャ
サリンをずっと求めていたと。
ちょっと、泣いちゃいました。